| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十話 教会の仕組みその三十三

「わかってくるから」
「いいんですね」
「そうよ、焦ることじゃないから」
 新一君にこうも言いました。
「じっくりとね」
「勉強していけばいいですね」
「何ならね」
 私は新一君に笑顔で提案しました、これは教会でやらせてもらっていて私のお家でもしていることだからです。
「教会にお泊りさせてもらって」
「実際に教会での生活を経験するんですか」
「そうしたらどうかしら」
「いいですね、それじゃあ」
「私のお家でもいいわよ」
 私がこう言いますと。
 その時事務所におられた白石さんが笑って言ってきました。
「千里ちゃんそれ露骨だよ」
「露骨っていいますと」
「阿波野君も真っ赤になってるよ」
「あっ、どうしたの?」
 言われて新一君を見るとでした。
 実際にお顔が真っ赤です、それで新一君に尋ねました。
「急に真っ赤になって」
「あの、僕も流石に」
「流石に?」
「先輩のお家にお泊りは」
「いや、教会よ」
 私のお家はです、新一君に答えました。
「だから遠慮はいらないわ」
「それでも先輩と同じお家にって」
「また言うけれど教会よ」
 このことをまた言いました。
「そんな遠慮はね」
「いらないですか」
「実際お泊り会してるし」
 私のお家の教会でもです。
「いいわよ」
「そう、ですか」
「そうよ、だからよかったらね」
「先輩のお家で、ですね」
「お泊りしてね」
「そこまで言われるなら、ただ」 
 新一君はお顔を真っ赤にしたまま私に言ってきました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧