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政治家も色々

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第二章

「色々動いてるな」
「ああ、農業関係専門だけれどな」
 叔父は自分の家に来た高柳に話した。
「そのことを頼まれてなったからな」
「だからか」
「ちゃんとしないとな」
「そうなんだな、この前市会議員の中西さん来てたな」
「そして色々と話したな」
「悪い人じゃなかったな」
 高柳はその議員のことも話した。
「別に」
「いい人だぞ、あの人は森林でな」
「林業の人か」
「元々市役所で働いていて」
 それでというのだ。
「そっちの方に携わっていてな」
「それで議員さんになったんだな」
「思うところあって市役所を辞めてな」
 そのうえでというのだ。
「立候補してな」
「当選したんだ」
「もう三期目か」
 彼はというのだ。
「ずっと市の森林のことで頑張っているんだよ」
「いい人なんだな」
「真面目でしかも曲がったことはしないでな」
「汚職もしないか」
「絶対にな」
「そこは叔父さんと一緒か」
 高柳は素直に思った。
「真面目で清潔か」
「そう言っていいな、ただあの人は働き過ぎでな」
 その彼はというのだ。
「結構疲れてる時が多いんだ」
「市の林業の為に働いてか」
「あと保護にな」
「山の木の」
「植林にも力を注いでるしな」
「それで働き過ぎか」
「そうだ、あの真面目さと勤勉さには脱帽するよ」 
 叔父は率直に言った。
「わしもな」
「そうした人もいるんだな」
 高柳は叔父の話をここまで聞いてしみじみとした顔になった、その顔と同じ色の声でこう言ったのだった。
「叔父さんもそうで」
「あの人はわしよりずっと立派だよ」
「そんな人がいるか」
「ああ、何か神妙だな」
「いや、叔父さんもあの人も政治家だろ」
 それでというのだ。
「俺政治家って自分のことしか考えないで傲慢で悪いことばかりしてるな」
「ははは、そう思っているんだな」
「そうだけれどな」
「それならこの市の議員さんや市長さん見ろ」
 星場は甥に笑顔のまま告げた。
「そうしたらわかるぞ」
「身近なところから見るんだな」
「そうしてみるんだ」
「それじゃあな」
 叔父のその言葉に頷いてだった。
 高柳は実際に市会議員それに市長をよく見てみた、すると。
「色々だな」
「議員さんと言ってもだな」
「言ってることも専門分野もな」
「性格もだな」
「ああ、ホームページ見てもな」
 ネットのというのだ。
「そうしてもな」
「政策とか違うな」
「そうだな、それで叔父さんや中西さんみたいに真面目で働き過ぎな人もいれば」 
 叔父にさらに話した、彼の自宅で共にビールを飲みながら。
「調整が得意だったり穏やかで優しかったり」
「そんな人もいるな」
「市長さんは一見ぐうたらだけれどな」 
 市の首長である彼のことも話した。 
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