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金木犀の許嫁

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第十五話 真田家の人その六

「まずいないわね」
「そうよね」
「一六〇でもね」
「かなり小柄ね」
「そうなってるわね」
「お年寄りになったら背が縮むけれど」
 これは骨格からだ、関節の軟骨脊髄のそれも含めて縮むのだ。
「若い人だとね」
「そうはいないわよね」
「そうなったわね」
「明治とか大正の頃が舞台の漫画はね」
「かなり小柄に設定されてるのよね」
「細かく設定されてるとね」 
 そうした漫画はというのだ。
「言われてみれば」
「そうよね」
「そう考えたら」
「食べものって大事で」
「それ次第でね」
「体格もよくなるわね」
「そうよね」
 姉妹で話した、そして佐京がここでまた言ってきた。
「そういえば」
「どうしたの、佐京君」
「モーツァルトさんは一五八センチ」
「それだけだったの」
「今思い出した」
「白人の人でもなのね」
「かなり小さくて」
 そうであってというのだ。
「モーツァルトさん以外の人も」
「小さかったの」
「ローマ帝国の頃でも」 
 その時代でもというのだ。
「一六〇位だったとか」
「それ位なの」
「残っている鎧から体格を検証したら」
 そうすればというのだ。
「それ位」
「やっぱり食べものね」
「栄養をしっかり摂っていくと」
「どんな人でも大きくなるのね」
「人種も関係なく」
「そうなのね」
「ちなみにヒトラー一七〇あったから」
 この人物はというのだ。
「一説によると一七五だったそう」
「何処が小男ですか」
 白華は一七五と聞いてすぐに眉を顰めさせて言った。
「大きいです」
「実際当時も小さくなかった」
「ドイツ人の間でもですか」
「何でもどちらかというと背が高かった」
「そうでしたか」
「どうも」
「小男というのは嘘でしたか」
「多分周りの軍人さん達が大きくて」
 その為にというのだ。
「小さく見えた」
「そうでしたか」
「実際普通に色々な人と一緒にいても」
 ヒトラーにはそうした写真も多い、映像もそうでありその中にはカラーのものも存在していたりする。
「小さくない」
「そうですか」
「そう」
 まさにというのだ。
「むしろ高く見える場合がある」
「そうなのですね」
「周りと同じ様な恰好でも」
 踵のあるブーツを履いていてもだ。 
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