富士の樹海は出る
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第三章
樹海から帰るとすぐに神社でお祓いをしてもらった、それが終わってから橘は大学で衣川に話した。
「あそこ調べたらな」
「自殺の名所でだっただろ」
「ああ、本当に闇の世界でな」
「殺された人とかがな」
「埋められたりしてるみたいだな」
「ああした場所で自殺したり埋められるとな」
そうなればというのだ。
「もうな」
「それでわからないな」
「ちょっと道を外れたら遭難するんだ」
そうなる場所だからだというのだ。
「自殺したり埋めたりするにはな」
「最適の場所だよな」
「だからな」
「俺達が見た人もいるんだな」
「幽霊、しかもな」
「怨霊がな」
「神社の人が言うに俺達に怨念はかかってなくてな」
そう言われたことも話した。
「地縛霊だったみたいだが」
「地縛霊も怖いな」
「怨霊であることに変わりないからな」
その為にというのだ。
「だからな」
「それでだよな」
「お祓いしてもらったんだよ、用心に越したことはないからな」
「そうだよな」
「それでそうしたことも頭に入れて」
そうしていってというのだ。
「これからもな」
「ああ、自然を楽しんでいこうな」
二人で話した、そしてだった。
今度は何処に行くかを話した、話す二人の顔は次第に明るいものになっていった。
富士の樹海は出る 完
2024・4・26
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