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おぢばにおかえり

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第八十話 教会の仕組みその二十三

「人の実とを外れますから」
「新一君にとっては」
「そうです、ですから」
 だからだというのです。
「このことはです」
「絶対に守るのね」
「僕にしましても」
「そうしていってね」
「実は上の大叔母さん結婚されてないですが」
「そうなの?」
 言ったその瞬間にそういえば聞いたことあるかしらと思いました、ですがそのまま新一君に言いました。
「そういえばお二人いつも一緒って言ってたわね」
「上の大叔母さんが六人兄弟の一番上で」
「そのことはお話してくれたかしら」
「そうでしたっけ、一番下の大叔父さんが子供の頃ひいお祖母ちゃんが亡くなって」
 そうなってというのです。
「その人育ててお家のことと内職頑張って」
「それでだったの」
「結婚する暇がなかったそうで」
「それで独身なのね」
「家の子供、父もですが」
 新一君のお父さんもというのです。
「育てていまして」
「皆さんそうしてたの」
「それでなんです」
「独身だったのね」
「はい、そうだったんです」
「成程ね、そうした事情があったのね」
 私も納得しました。
「じゃあ新一君のお父さんはその人の息子みたいなものね」
「実際母親みたいに慕ってます」 
 そうだというのです。
「父も」
「新一君のお父さんってご両親と仲悪いのよね」
「はい、かなり」
「そのこともあってなのね」
「大叔母さん達を慕ってるんです」
「そうなのね」
「その縁で僕も二人のところによく行って」
 そうしてというのです。 
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