ハッピークローバー
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第百二十四話 運動会その三
「リアルではね」
「そうよね」
「アニメや小説でもね」
「なくなってるわね」
「漫画でもね」
「そうなってるわね」
「グラビアでもね」
そのアイドルや女優の仕事でもというのだ。
「かなりね」
「減ってきてるのね」
「あんたもリアルで見たことないでしょ」
「ええ」
中国の娘はその通りだと答えた。
「一度もね」
「だからね」
「私達もなのね」
「穿くことないから」
絶対にというのだ。
「だからね」
「安心していいわね」
「ええ、運動会でも体育の授業でもね」
「ブルマはないわね」
「今はね」
「そうよね、あれは無理よ」
中国の娘は嫌そうな顔で述べた。
「というか昔の日本は」
「女の子は皆ね」
「あんなの穿いて」
「授業受けてね」
「運動会に出てたのね」
「そうよ」
実際にというのだ。
「これがね」
「水着か下着で出てるみたいなものね」
「私もそう思うわ、半ズボンかスパッツでね」
かな恵は青の半ズボン姿で言った。
「いいのよ」
「そうよね」
「ブルマだけはね」
「嫌よね」
「授業とかの時はね」
「穿いて」
「出てたのよ」
このことを憮然として話した。
「本当にね」
「嫌過ぎるわね」
「けれどそれが変態さん達に人気が出て」
ブルセラショップ等が問題になったことをこう言うのだった。
「それでね」
「なくなったのね」
「半ズボンとかになっていったのよ」
「そうだったのね」
「それで今は何処にもね」
リアルではというのだ。
「ないのよ」
「そうなったのね」
「よかったでしょ」
「ええ」
中国の娘は真顔で答えた。
「本気で思うわ」
「でしょ?ブルマがないって」
「いいことね」
「運動会でもね、じゃあね」
「今日はね」
「運動会よ」
「行きましょうね」
「まずは開会式よ」
こうした話をしてだった。
かな恵は運動会に出た、運動会は開会式の後それぞれのクラスに別れて行っていったがその中でだった。
ふとだ、かな恵は空を見上げて言った。
「雲一つないわね」
「いいお天気ね」
隣にいた富美子が応えた。
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