金木犀の許嫁
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第十一話 忍術は暴力ではないその十二
「だからね」
「それでなのね」
「もうね」
それこそというのだ。
「そんな人はね」
「容赦なくクビになのね」
「なる様にして」
そうしてというのだ。
「やっていかないとね」
「世の中よくならないのね」
「そうよ、しかしね」
「しかし?」
「いや、暴力振るって何がいいのか」
真昼はこのこと自体について疑問に思って言った。
「わからないわね」
「あれでしょ、殴って蹴って他の人を支配して虐げて」
「満足出来るからなの?」
「いいんじゃない?」
夜空はこう姉に話した。
「それでね」
「振るうの」
「他の人、自分より弱い人にね」
「スポーツとは違うのね」
「スポーツは身体動かして」
そうしてというのだ。
「ストレス発散するわね」
「私もテニスやってるしね」
「お姉ちゃんもわかるわよね」
「それはね」
「けれどそういうのじゃなくて」
暴力を振るうという行為はというのだ。
「支配して虐げて」
「満足する為に振るうの」
「そうでしょ、八つ当たりとかでも」
「どっちにしろとんでもないものね」
「そうだけれどね」
「そうした考えで振るうのね」
「そうでしょ」
こう姉に話した。
「つまりは」
「やっぱりそんなものいらないわね」
真昼は夜空と話してあらためて思った。
「そんなことで満足してもね」
「駄目よね」
「他の人支配して何がいいのか」
わからない、そうした言葉だった。
「虐げてもね」
「お姉ちゃんそうしたこと嫌いだしね」
「そうよ、皆仲よく出来たら」
そうであればというのだ。
「それでね」
「いいわよね」
「だからね」
それでというのだ。
「本当にね」
「暴力はいらないわね」
「私はね。悪いことをしたら怒っても」
その悪いことをしたことに対してというのだ。
「それでもね」
「暴力はよくないわね」
「その先生生徒の動きが悪いだけでよ」
ただそれだけでというのだ。
「機嫌悪いと防具の上からでも竹刀で百発位殴ったそうなのよ」
「無茶苦茶ね」
「そんな風だから」
「暴力は駄目よね」
「これ怒ってるっていうか」
「感情的な八つ当たりよね」
「その時機嫌悪かったらしくて」
その教師はというのだ。
「それでね」
「そんな暴力振るったの」
「そうらしいわ」
「最低よね」
「あの、誰でも機嫌の悪い時あるけれど」
それでもとだ、夜空は姉に有り得ないそれも絶対にと顔に出してそのうえで話した。
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