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夏の仲直り

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第一章

               夏の仲直り
喧嘩した、それも真夏の真昼間に。
「それ違うだろ」
「違わないわよ」
 ビーチのど真ん中でカップルが言い合っていた、男の名は島崎春夫といい面長できりっとした目で茶色がかった髪の毛をセットしている。背は一七五位ですらりとしている。
 女の方は都亜衣という、長い黒髪をポニーテールにしていて大きな目と赤い小さな唇と高い鼻が印象的な面長の顔だ。背は一六〇位で白ビキニに見事なスタイルが映えている。
「そこはそうでしょ」
「ああだろ」
「いや、そうよ」
「ああだよ」
 こう言い合うのだった、だが。
 周り二人と一緒にビーチに来ている友人達は呆れて言うのだった。
「やれやれだな」
「今日も喧嘩するな」
「ちょっとしたことで」
「本当にいつもよね」
「付き合ってから」
「亜衣が悪いんだよ」
 まずは春夫が言った。
「だから僕も言うんだよ」
「春夫が悪いのよ」
 今度は亜衣が言った。
「私は悪くないわよ」
「あのな、痴話喧嘩はいい悪いないんだよ」
「そういうのってどっちも言い分あるでしょ」
「それでお互い引かないしな」
「そんなのだからね」
 友人達はその二人に告げた。
「いい悪い言わないから」
「ちょっと頭冷やせ」
「距離置け」
「そうするんだ、今は」
「仕方ないな」
「わかったわよ」
 二人は友人達に言われ憮然としながらも頷いた、どちらも聞く耳を持たないという訳ではないのだ。
「それじゃあな」
「そうするわね」
「ああ、そうしろ」
 友人の一人が代表して二人に言った。
「今はな、それでこれからバーベキューだからな」
「二人も手伝ってくれよ」
「バーベキューの用意するからね」
「それで食うぞ」
「そして飲むわよ」
 友人達で二人に告げてだった。
 そのうえで実際に二人も入れて皆でバーベキューを焼く準備をしてそれが整うと肉や野菜を焼いて冷えたビールを楽しんだ。
 その後はビーチで酒が入っていたので海に入らずビーチバレー等をして楽しんだがその間ずっとだった。
「ふんっ」
「ふんだ」
 二人はお互い顔を背け合った、そしてだった。
 冷戦状態のままビーチでの時間を過ごした、それぞれ楽しんでいても顔を背け合って会話もしなかった。 
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