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愛撫

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第一章

               愛撫
 あの娘が可愛い、そう思うとだ。
 俺みたいな中学生はいてもたってもいられない、もう頭の中でその娘といやらしいことをこれでもかとしてだ。
 すっきりする、高校生なら誰でもだと思う。だが。
「彼女いる奴はいいよな」
「そうだよな」
「もう経験してるんだろうな」
「彼女とな」
 俺はクラスでいつもつるんでる連中とよくこんな話をした。
「そうしてるんだろうな」
「羨ましいよな」
「くんづほぐれずでな」
「触ってもらったりな」
「それだよ、女の子に触ってもらうってどんなのだよ」 
 俺はツレ達に言った。
「一体な」
「それがわからないよな」
「俺達彼女いないしな」
「これまでもな」
「それじゃあわかる筈ないよな」
「そうした経験ないんだしな」
「触ってもらえるってな」
 俺は自分でも自覚していた、もう妄想が止まらないことに。周りにいるのは知っている連中でしかも同性ばかりだから気兼ねなく言えた。
「夢みたいだよな」
「身体のあちこちをな」
「それって夢みたいだよな」
「そう思うと彼女欲しいよな」
「そうだよな」
「何か商業科とか農業科女の子の方が多いんだよな」
 高校の話をした、進学先について。
「それじゃあな」
「そういうとこに進学すればいいか」
「商業科とか農業科に」
「そうすればいいか」
「それかそうしたとこの娘と合コンして付き合うか」
 合コンなんて中学生のしかも彼女いない歴イコール年齢の俺には夢の様なものだ、だがそれでも高校に入ったらと思って言った。
 兎に角相手がいなくてもそんなことばかり考えていた、そして俺は自分の成績に合った通える地域では結構なレベルの公立高校普通科のそこに入ることになった、そこは普通科だったけれど元女子高で女の子が男の三倍はいた。噂ではこの高校に入ると遅くても四月のうちに女の子の間で男を奪い合う様にして男は彼女が出来ると聞いた。俺はそれはいいこれなら俺も夢のそうしたことし放題そして愛撫なんかも思いのままだと思った。
 俺は確かにそうしたことが好きだ、だが性格も外見も普通だと思うしこれならそうした学校なら間違いなく彼女がすぐに出来てそうしたことも好きなだけ出来る薔薇色の青春が俺を待っていると思った。そして。
 入学式が終わると俺は三年生の物凄い胸で驚く位美人の人に声をかけられた、俺は来たと内心思ってうきうきしてその先輩のお話を聞いてだった。
 その場ではいと答えてカップルになった、俺はやったこれで夢の性春がスタートしたと思った。そして実際にスタートしたが。
 甘かった、というか予想と違った。先輩というか俺は女の人にもそうした欲望があるとは頭になかった。俺は自分のことしか考えていなかった。
 先輩は二人きりになるとすぐに俺を人気のないところにそれこそ学校の中でもそうした場所に連れ込んでだ。 
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