神々の塔

「あの人はな」
「それがアメリカ的ね」
「ああ、それでこの世界でもな」
「神霊さんになってるわね」
「わいは反省して後悔してたと思ってる」
　アール＝ウォーレン、彼はというのだ。
「それでな」
「アフリカ系の人達を救って」
「アメリカの未来もや」
「明るくしたのね」
「そや」
　まさにというのだ。
「あの人はな、それでその人ともな」
「今度戦うわね」
「キング牧師やマルコムエックスさんともで」
　アフリカ系の人権活動家達ともというのだ、その公民権運動で活躍した。
「フォレスト大佐ともな」
「戦うわね」
「この人も最後は動いたんや」
　白人と黒人の融和にだ。
「そもそも過激にはな」
「人種偏見について動いてへんかったわね」
「そうやしな、この人はウォーレンさん以上に評価が分かれるが」
　起きた世界ではというのだ。
「そやけどな」
「融和を唱えたのは事実ね」
「最後にな、そしてな」
「拍手を贈られたのよね」
「アフリカ系の人達にな」
「名場面よね」　　
　アレンカールはその場面を想像して述べた。
「それはまた」
「そやな」
「ええ、人生のクライマックスみたいね」
「実際その演説から暫くしてな」
「お亡くなりになってるのね」
「そうや、立派な軍人であって」　
　それと共にというのだ。
「立派な人権活動家としてや」
「亡くなったのね」
「クランの創設者であるけどな」
　悪名高いこの組織のというのだ。
「暴力や蛮行は否定してな」
「組織を脱退して」
「そのうえでな」
「そうなったのね」
「そや、昇華を認め讃えるのも」　
　それもまたというのだ。
「アメリカってわかってくれたらな」
「あんたとしてはなのね」
「嬉しいわ」
　まさにという返事だった。
「ほんまな」
「そうなのね」
「ああ、アメリカは色々な面があってな」
　そうした国であってというのだ。
「間違いもな」
「してきたのね」
「そしてそれを正すこともな」
「してきた国ね」
「同じ人がな」
「何かと複雑ね」
「その複雑さも理解してくれたら」
　トウェインは心から言った。
「ほんまな」
「嬉しいのね」
「ああ、心からな」　
　こう言うのだった、そしてだった。　
　一行はコボルトの青い彼等が起きた世界の騎兵隊の軍服を着て馬に乗ったコボルトの兵達を退けた、トウェインが一撃で一掃してそうしたが。
　するとだ、兵達は彼に言った。