ハッピークローバー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百二十二話 人間としての差別その八
「そうよ」
「やっぱりそうよね」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「結局アメリカだとあの人達はね」
「差別されていて」
「除外されていたのよ」
アメリカという国からだ。
「アフリカ系とかヒスパニックの人達と違って」
「メジャーにもいない位にね」
「バスケでもアメフトでもね」
他のスポーツからもだ。
「西部劇じゃいつも悪役だったし」
「インディアン嘘吐かないって言っても」
「アメリカ人が嘘吐いてたけれどね」
ネイティブとの条約を常に一方的に破棄してきた、そうして侵略していったこともアメリカの歴史であるのだ。
「悪役だったのよ」
「騎兵隊やガンマンやカウボーイがヒーローで」
「保安官とかね」
「ならず者みたいに扱われていたわね」
「映画でもね」
長い間そうであったのだ。
「そうだったのよ」
「何か酷いお話ね」
「そうよね、だからアフリカ系の人が大統領になって」
そうなることをかつては誰もが夢だと思ったことも事実である、ケネディにしてもカトリックでそう言われたことがある。
「閣僚や将軍でね」
「アフリカ系の人がいても」
「ヒスパニックとかアジア系でもね」
「ネイティブの人はいないのね」
「色々な人種や民族の人がいてそれぞれ差別がなくなっていっても」
「ネイティブの人は中々なのね」
「それが現実みたいね」
妹に苦い顔で話した。
「アメリカも」
「そうなのね」
「ただネイティブの人達も頑張っていて」
彼等にしてもだ。
「アメリカ社会で働いたりカジノやる人もね」
「出てるのね」
「そのままの信仰でね」
ネイティブ本来のというのだ。
「そうした人も出て来ているみたいよ」
「そうなのね」
「ええ、大変だけれど」
苦しい状況であることは事実だがというのだ。
「それでもね」
「改善はしていってるのね」
「今もね」
「そうなのね」
「調べたらね」
「それは何よりね」
「ええ、ただ私結構好きなのよね」
理虹はこうも言った。
「ネイティブの人達」
「お姉ちゃんは」
「ええ」
実加に話した。
「恰好いいし服も可愛いし」
「民族衣装ね」
「それがね」
だからだというのだ。
「結構ね」
「好きなのね」
「そうなの」
真面目な顔で話した。
「私も」
「そう言われたら私もね」
実加も言ってきた。
「嫌いじゃないわ」
「あんたもなのね」
「独特のものがあるわよね」
「恰好いいでしょ」
「嘘吐かないっていうそれがね」
「そうでしょ、実際に誠実さを重んじたらしいしね」
そうした文化だったというのだ。
ページ上へ戻る