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金木犀の許嫁

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第十話 部活でその六

「私達も誰かに」
「佐京君もで」
「他の誰かにも。ただ」
「それでもなのね」
「それを止めることはです」
 想像するなとすることはというのだ。
「絶対に、ですよね」
「出来ないわね」
「ですから」
「想像されることは仕方ないのね」
「そこでどんなことになっても」
「どんなことって」
 そう言われてだ、かな恵は嫌そうな顔になって述べた。
「もうね」
「わからないというか」
「考えなくない位の」
「そうしたこともです」
「想像されるのね」
「はい、ですが」 
 それでもというのだ。
「それを止めることはです」
「絶対に出来ないわね」
「それは仕方ないです」
「女の子は」
「誰にどういう想像されても」
「それを止められないわね」
「はい」
 まさにというのだ。
「ですから」
「諦めて」
「そうしていって」
 そのうえでというのだ。
「知らない振りというか考えてもです」
「どうにもならないからね」
「考えないことですね」
「こうしたことは」
「弟も」 
 かな恵はまた言った。
「もうです」
「若しかして鈴木ちゃんを」
「あっ、それはかなり気になりましたが」
 それでもというのだ。
「別にです」
「想像されてないの」
「正直持っているそうした漫画雑誌に姉と弟ってありましたけれど」
 それでもというのだ。
「どうもです」
「弟さんそうした趣味ないのね」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「そのことはです」
「今は安心してるのね」
「そうなんです」
 こう夜空に話した。
「私も」
「そうなのね。私は佐京君に想像されても」
「いいですか」
「許嫁だからね」
 そうであるからだというのだ。
「別にね」
「問題なしですか」
「そうでしょ」
「そうなりますか」
「というか誰にも想像することは止められないし」
 そもそもとだ、夜空はかな恵に話した。
「それに相手が許嫁なら」
「いいですか」
「ええ、というかね」
 ここでだ、夜空は。 
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