愛猫の秘密
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第一章
愛猫の秘密
イギリスウィトシャー州スウィンドンで自宅にいつつ働いているニコール=クラーク眼鏡をかけてくすんだ金髪をセットしている青い目で細面の長身痩躯の若い男性である彼はふとだった。
家に帰って来た愛猫のトゥーラサイベリアンの雄のトラ猫である彼の首輪に手紙があるのを見て妻のジョゼフィン茶色の髪の毛を後ろで束ね栗色の目を持つ細面で背が高くスタイルのいい彼女に対して言った。
「トゥーラの首輪に手紙があるけれど」
「そうなの」
「ちょっと読んでみるね」
「この子毎日お昼食べたら外出するわね」
「それで戻って来るけれど」
「何処に行っているのかしら」
「前は近所の老人ホームに行ってね」
妻にトゥーラを見つつ話した。
「そうしてね」
「ご飯ねだってね」
「毎日食べていたけれど」
「この子食いしん坊だから」
「まさか」
愛猫の太った姿を見つつ言った。
「またかな」
「有り得るわね」
「そうだね、まずは読もうか」
「ええ、お手紙をね」
夫婦で話してだった。
実際にその手紙を読んだ、すると二人で思わず笑ってしまった。
「全くトゥーラは」
「相変わらずね」
「お昼食べて何処に行ってるかって思ったら」
「トビー=カーベリーに行ってたのね」
妻は家の近所にあるチェーン店のパブレストランの名前を出した。
「あそこに」
「それでローストチキンの残りを貰ってんだ」
「お店に来ておねだりして」
「全く。老人ホームの次はそこか」
「本当に食いしん坊なんだから」
しれっとした顔の愛猫を見て話した、そして翌日の昼だった。
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