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スーパー戦隊総決戦

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第五話 生きていた者達その三

「それにしてもロンの奴」
「何処に行ったのかしら」
「まあ今はどうでもいいでおじゃる」
 ケガレシアは二人よりもさらに適当であった。平気な顔をして言う。
「それよりも聖杯でおじゃるが」
「それで何処にあるのだ、それは」
 チュウズーボが在り処について問う。
「誰か知らないか?それは」
「今調べているがだ」
「全くわからない」
 ヤイバとサンダールが語る。
「一体何処にあるのか」
「広い範囲を探しているがな」
「全くわからないのだ」
「困ったなあ、本当に」
 ミゲラとサタラクラも首を捻っている。
「間違いなく今はこの世にあるのだがな」
「何処に隠れたのかなあ、僕ちんもわからないんだよ」
「諦めることはありません」
 ヒラメキメデスがここで話す。
「必ず何処かにありますから」
「まずは手当たり次第に捜索じゃな」
 シタリは虱潰しに探すことを提案した。
「あの連中に見つからないようにじゃ」
「遭遇しても戦うまでだ」
 マンバルバはそれならそれまでというのだ。
「そして勝つだけだ」
「必要なら奪えばいい」
 アクマロは実に簡潔に述べた。
「それだけですなあ」
「じゃあ早速全員で出て探す?」
 シズカは自分達も出ようと提案するのだった。
「私達もここにいるだけじゃ面白くないし」
「うむ、確かにそうなり」
「ここにいても何にもなりはしないわね」
 ヨゴシュタインと薄皮がシズカのその言葉に頷いた。
「では今から全員で出るなり」
「シンケンジャー達が出て来たら戦うまでのこと」
「うむ、実に簡単ぞよ」
「そういうことじゃな。では行こう」
 キタネイダスとヴァッフォが話す。
「十蔵、御主は」
「どうするのじゃ?」
「俺も行く」
 彼もだというのだった。
「シンケンレッドも間違いなく出るからな」
「俺もだ」
 ドウコクも出るのだった。
「外に出られるようになったしな」
「生きていて何よりじゃった」
 シタリがそのドウコクの横で言う。
「それでは全員でじゃ」
「行くでおじゃるよ」
 最後にケガレシアが言った。こうして全員で出るのだった。
 そして戦隊の面々は。今は天空島アニマリウムにいた。そこで殆どの面々が唖然としていた。
「いや、物凄い場所ですね」
「マジトピアを思い出すけれどここもかなり」
 凌駕と芳香が口を大きく開けて言っていた。
「こんな場所なんですか」
「凄く大きな動物が一杯いるし」
「パワーアニマルよ」
 冴が皆に話す。
「私達の仲間で力を与えてくれるのよ」
「そうしたところは」
「俺達と同じだな」
 麗と幸人が言った。
「私達は妖精の力を借りているけれど」
「ダイナアースと同じ様な場所なのか」
「似ていますね、確かに」
 そのダイナアースの住人のアスカの言葉だ。
「ダイナアースと」
「そう考えるとわかりやすいな」
「凄く綺麗な世界だしね」
 今言ったのは薪人とらんるである。
「緑に水も豊かで」
「その中でそのパワーアニマル達が生きていて」
 パワーアニマル達はその中でそれぞれの場所で眠り飛び泳いでいる。そうした平和でのどかなものがそこにはあった。優しき獣達だった。
 その獣達を見ながら戦士達も穏やかな心になっていた。そしてであった。
「それでなんだけれど」
「うむ」
「そうやな」
 ハムスターと眼鏡の女もいた。女は関西弁である。彼等がテトムの言葉に応えたのだ。
「今から詳しい話をだな」
「するで」
「ハムスターが喋った!?」
 魁は女の手の中にいるそのハムスターを見て眉を顰めさせた。
「マンドラゴラとかスモーキーみたいなの?」
「ああ、これうちの館長だから」
 吠太がこのことを話す。
「最近ハムスターに化けることが趣味になってね」
「ハムスターに化けるのが趣味!?」
「何か凄い話やな」
 それを聞いた小梅とことはが思わず声をあげた。
「何か色々な人がいるのね」
「そういえば忍者やったっけ」
「実は最初は姿を変えられてたのよ」
 七海がそのハムスターになったいきさつを一同に話した。
「ジャカンジャにね。戦いが終わって元に戻ったけれど」
「何か凄い気に入ってさ」
 康介が話す。
「それで最近じゃこうして自分から変身しているんだ」
「ううむ、そうであったか」
「それも凄い話だけれど」
 流ノ介と仙一は真相がわかっても唸っていた。
「ハムスターにその身を変えられるとは」
「忍術っていうのも凄いね」
「無論すぐに元の姿に戻ることもできる」
 その館長からの言葉である。
「だから心配は無用」
「それでも凄い話だぞ」
「そうだよね」
 軍平と蒼太も唸っている。
「ハムスターが館長ってのは」
「うちでいったらあれ?先生かな」
「先生というよりはですね」
 ここでさくらが二人に話した。
「レオナだと思います?」
「あっ、そういえばそうよね」
 菜月はさくらのその言葉に明るく納得した顔で頷いた。
 
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