星河の覇皇
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その六十九
「暴れないとだ」
「問題ないですね」
「そうだ、だからだ」
「それで、ですね」
「何もしない、しかし」
「それが行動に移れば」
「潰す」
ギルフォードの今の返事は一言だった。
「そうする」
「そうですね」
「そうだ、だから卿にだ」
「任せて頂けますね」
「そうする、しかしばれていないと思っているのか」
ギルフォードはこうも言った。
「彼等は」
「カルト教団の方はですね」
「そうだ、そう思っているのか」
「そうかも知れません」
「気付く者がいるとはか」
「それが政府の者でも」
「そして何もしないとか」
ギルフォードは顔を険しくさせて言った。
「考えていないのか、いやそれは」
「そのことはですね」
「彼等は自分が絶対と思っていてだ」
そしてというのだ。
「自分達よりも聡明な者達はいない。特に教祖はだ」
「その彼はですね」
「自分がこの世で最も偉大だとでも思っていてだ」
「自分のすることは絶対に正しくてですね」
「そして工作もだ」
これもというのだ。
「ばれないとだ」
「その様にですね」
「思っていてだ」
そしてというのだ。
「工作もだ、しかも工作もな」
「これもですね」
「ばれないと思っているな、しかし」
「ばれるものです、ましてインターネットは確かに匿名だが」
「それでもだ」
「IP等で身元がわかります」
「そうだ、それでだ」
そこからというのだ。
「正体がわかるがな」
「それでもです」
「政府とは限らずな」
「そうしたことに詳しい者が動けば」
それでというのだ。
「わかります」
「そうだ、それがわからないのならな」
「所詮はとなりますね」
「全く以てそうだな」
「左様ですね、ですが」
「工作はそちらでもだな」
「少なくともちょっとした知識ではです」
それ位ではちいうのだ。
「わからない位にはです」
「仕込んでいるか」
「IPも複数あり」
「大勢が書き込んでいる様に見せているか」
「数人が動いていても」
工作をしていてもというのだ。
「それが百人に見える様な」
「そうした風にだな」
「巧妙にしています、ですがこちらはです」
政府の側はというのだ。
「伊達にハッカー対策を常にしていません」
「あちらも日進月歩だしな」
「その中で相手の工作を見破る術も手に入れています」
それもというのだ。
ページ上へ戻る