神々の塔
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第六十話 酔いどれ詩人その六
「そしてや」
「そうした奴もおる」
「そう考えたらな」
「世の中もまた迷路やな」
「大きなダンジョンや」
世の中自体がというのだ。
「まさにな」
「そういうことやな」
「一人やと迷うことも多いわ」
「そやから友達や家族も必要やな」
「そして仲間もな」
トウェインに微笑んで話した。
「必要や」
「そうなるな」
「そしてや」
芥川はさらに話した。
「世の中という迷路は終わりがない」
「その人生を終えるまで続くな」
「そや、人は無数の分かれ道を進んでいって」
その都度選択をしてというのだ、何処に進むのかを。新税の選択路は一つもっといえば二つだけとは限らないのだ。
「そしてな」
「そうした奴もおるな」
「罠もあってな」
そうでもあってというのだ。
「トラブルもや」
「あるな」
「そう考えるとな」
「人生もまた迷路やな」
「巨大なな」
そうしたというのだ。
「そうしたもんや」
「そういうことやな」
「それも終わりがないか」
中里も言ってきた。
「死ぬまで」
「ああ、それで仏教やとやな」
トウェインは中里に彼の国の宗教の一つもっと言えば世界三大宗教の一つであるこの宗教の話をここでした。
「輪廻転生があるな」
「その世の中で何度も生まれ変わるな」
「六道の中をやな」
「そや」
まさにというのだ。
「そうするわ」
「そうするな」
「そしてな」
さらに言うのだった。
「それからの解脱がな」
「仏教の目的やな」
「悟りを開いてな」
そのうえでとだ、中里はトウェインに話した。
「仏さんになる」
「それが目的やな」
「しかしな」
それでもとだ、中里はさらに話した。
「仏さんになって終わりか」
「ちゃうな」
「解脱してもな」
その迷路から抜け出したとしてもというのだ。
「まだや」
「先があるな」
「そやから弥勒菩薩さんは修行してる」
この仏はというのだ、元はミトラ教の主神ミトラだったという。
「自分をより高めてな」
「五十六億七千万年後にこの世の全てを救う為にか」
「そうしてるわ」
「そやねんな」
「それで修行してる間も」
「惑うか」
「いや、流石に仏さんになるとな」
その域に達すればというのだ。
「惑わんやろ」
「世の中っていう迷路は進み続けてもやな」
「それでもな」
その状況は変わらないがというのだ。
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