わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ
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14-7
その年の冬。練習は12月26日までだったので、璃々が27日に2年のみんなにウチの家で集まれないか言ってきた。遅いめのクリスマスだよって。
璃々がサンドイッチ程度なら用意しておくからって言っていて、私も手伝うと言ったのだが、そんなに大した数じゃぁ無いから、ひとりで大丈夫と言っていたのだ。
結局、お昼に駅前でみんなが集合して、歩いて向かった。私と泉希は、前もって利勝に 宿場餅を頼んでおいたので、来る前に受け取りに行ってきて、朝陽は、家の隣んチが農家でハウスをやっているからと苺を持ってきていた。
呼び鈴を押して、迎えに出てきた璃々は真っ赤なワンピース姿で、相変わらずお嬢様ぽい。私達はみんなたいした服で無かったのだけど・・。
食卓には、ハムと卵のとキャベツに福神漬けを混ぜたもののサンドイッチとパイナップルとリンゴの果物に大きなシフォンケーキが、すでに並んでいたのだ。私達には、ホットハチミツシモンを出しておいて、璃々は朝陽に手伝ってもらいながら、苺とレタスそれにカニ缶を入れて、ヨーグルトとマヨネーズで味付けをしながらサラダ風に混ぜていた。
「璃々 ごめんな 大変やったやろーゥ? こんなにたくさん」
「そうやー 手伝うって ゆうたのに。ええんやって この福神漬けのん おいしいー あとで、教えてなぁー」と、私もほおばりながら
「ええねん パン2袋やし すぐやー 待ってなー この前の試合 パパが録画してくれたんやー 見せるからー」と、食べてる途中で璃々はビデオをセットしてくれていた。
「うわぁー 栞奈 タックル きょーれつっ」 「相手もパスできんと落としたやんかー」 「鈴花 すごーい 切り返し なんでー?」 「ウン ラインで詰まるかなって 咄嗟にな でも泉希が直ぐに反応してくれたんやー」と、その後も散々 褒めあっていて 「彩もすごいなぁー あの突進」「うん みゅうみゅんがトライした時も ウチの身体を持ち上げるようにしてな 突進してきた 彩が入って、あの子 完全に美玖先輩の後をカバーしてたわー」
「あっ すご~い 鈴花 今 後ろに跳んだ!」
「そーなんよ 鈴花 一旦下がって、その瞬間に走り出すんよ 相手も一瞬 戸惑うやろねー 鈴花は、去年から ウチ等の中で一番 伸びたんちゃうやろか」と、璃々も褒めていた。
私等の試合のが終わった後は・・・朝陽のは1シーンだけだった。
「ごめんな ウチ パパに朝陽のこと A代表って ゆうてへんかってん だから たまたま撮ったんやってー すごく速い子がいるからってー」
「でも すごいよー 横に跳んだ やっぱり 天狗みたい その後も跳ぶように・・ なんか キャンキャンズもすごいね 二人も最高のウィングが居るんやからー」
「そんなん・・・ ウチは 朝陽を見て 見習ってるだけやからー」
「そんなことないでー ウチもな 鈴花が後ろに跳んだときは 衝撃やったー それに、切り返しが速いしなー こっちに走るふりして、急に反対側に切り返すんやものー あの京都選抜との試合の時でも 向こうのベンチも えぇーって 唖然としてたわー」
「まぁまぁ お互いに切磋琢磨して つよーぉなって行くんやからー でも 南の島から来た みゅんにみんなが魅かれて その夢に向かってね」と、璃々が言っていたけど
「違うよ みんなが 一緒にみんなの夢に向かっていくんだよ」と、私は自分の気持ちを言っていた。
その後、シフォンケーキを食べていた時、璃々が
「ねぇ 次のキャプテン 誰がいいと思う?」と、皆がしばらく黙っていたが
「まぁ 現状でいくと 沙菜かなー 頑張ってるしー 実績もある」と、栞奈がぽつんと言って
「晶も張り切ってるでー」
「みゅうみゅんは 輝姫 押しやー あの子 打たれ強いし、人の気持ちを大切にするんやー 練習中でも、皆に声掛けしてるやんかー 沙菜はちょっとおとなしいしー そやから、輝姫 キャプテンで 副に沙菜がええんちゃう」
「う~ん 確かに 沙菜はちょっとリーダーシップというところは弱いかなー」
と、その場は もう少し様子見ということで終わったのだ。
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