欲しいチームは欲しいだろう
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第一章
欲しいチームは欲しいだろう
小学生の根室千佳は自分のクラスでその話を聞いて話をしてきたクラスメイトに対して思い出したかの様な顔で言った。
「ああ、まだなの」
「まだって」
「いや、最近私ずっとカープのキャンプのチェックしてて」
千佳はクラスメイトに真顔で答えた。
「他のチームのことはね」
「気にしてなかったの」
「そうだったのよ」
こう言うのだった。
「これがね」
「そうだったのね」
「それで横浜のことも」
「チェックしてなかったの」
「ええ、本当は他のチームもチェックして」
そうしてというのだ。
「誰にどういった対策を立てていくか」
「考えることね」
「そうするものだけれど」
「それって」
クラスメイトは千佳のその話を聞いてどうかという顔になって言った。
「チームがやることよね」
「スコアラーさんとかがね」
「ファンでそこまでするのは」
「流石にないわね」
「そこまでしたら凄いわよ」
ファンというのだ。
「何処までやるのって感じよ」
「それでも本来はね」
千佳は真顔で話した。
「そこまでするものよ」
「そしてチームについて考えるのね」
「カープのことをね、けれど今年うち西川さん抜けて」
そうなってというのだ。
「その穴をどうするか、それ以上に若手の人達がね」
「出て来てるのね」
「そのことを見てたし新井監督がね」
他ならぬ彼がというのだ。
「目が離せないから」
「それでなの」
「チェックしていて」
そうしてというのだ。
「そればかりでね」
「バウアーさんのことはなの」
「どうせうちに来ないし」
こうもだ、千佳は言った。
「いいやって思ってたし」
「今言われるまでなの」
「どうしてるかなんてね」
今現在というのだ。
「考えもね」
「しなかったのね」
「そうだったわ」
こう言うのだった。
「いや本当にね」
「そうだったのね」
「それであの人今どうしてるの?」
クラスメイトにあらためて尋ねた。
「一体」
「いや、それがね」
クラスメイトは千佳に聞かれてこう答えた。
「何処も決まってないらしいのよ」
「横浜じゃないの」
「自由契約になって」
そうなってというのだ。
「横浜色々な助っ人の人獲得して」
「バウアーさんについては」
「何もね」
これといってというのだ。
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