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神々の塔

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第五十六話 天空に向けてその十一

「負けたとばかり思ってて」
「相手のことを見ていなかったっていうのね」
「見てたつもりやが」
 それでもというのだ。
「それがな」
「不十分だったのね」
「これではあかん」
 自省して言うのだった。
「ほんまな」
「自分をもっと客観的に見て」
「相手もな」
「よく見ることね」
「そうせんとな」
「見誤るな」
 芥川も言った。
「そうなるな」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「今後気を付けるわ」
「そうしてくか」
「心からな」
 芥川に話した。
「これまで以上にな」
「それは何よりや」
 芥川はリーの言葉に笑顔で応じた、そうした話をしながら先に進んでいき多くの敵を倒しつつ先に進み。
 神霊達の前に出た、するとマオイが笑顔で言ってきた。
「よし、やろうか」
「何かめっちゃ明るいな」
「そやな」
 中里と芥川はマオイの言葉と笑顔を受けて言った。
「明るい神霊さん多いけどな」
「この神霊さんは特にやな」
「めっちゃ明るいな」
「ほんまな」
「だってな」
 マオイは二人に笑顔で話した。
「おいら達は南洋だろ」
「そちらの神々で」
「そやからですか」
「晴れ渡った暑い場所でな」
 その南洋はというのだ。
「しかも周り海で明るいだろ」
「気候も場所も」
「全てが」
「そりゃ台風も来てな」
 災害の話もした。
「海も荒れるさ、けどな」
「それでもですね」
「明るい場所なんで」
「お日さんはいつも照っててな」
 このこともあってというのだ。
「そこの神霊だからな」
「明るいですか」
「そこまで」
「家にいてあれこれやるよりも」
 それよりもというのだ。
「いつも海に出て身体動かしてるとな」
「明るくなる」
「そういうことですね」
「そうさ、だからこうした性格なんだよ」
「はい、南洋で暗くなることはないです」
 その南洋と縁の深いシェリルが言った。
「ほんまに」
「そうだよな」
「私もわかってるつもりです」
「何なら踊ろうかい?」
 マオイは明るくこうも言った。 
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