神々の塔
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第五十六話 天空に向けてその七
「整備も問題なかったし私達星のモンの数もや」
「圧倒してたね」
「これだけの有利な点があった」
「しかも作戦もちゃんと立ててたし」
「戦術も戦略もな」
「油断してるつもりもなかったね」
「振り返っても油断してへんかった、まさに全力でや」
まさに全く油断せずにというのだ。
「全力でや」
「向かってたし」
「有利な点は多かった、そやけどな」
「枢軸の星の子は一人一人がめっちゃ強くて」
「もっと言えば将兵の質もちゃうかった」
数では圧倒的に劣勢な彼等がというのだ。
「ほんまな」
「質で勝ったね」
「そして私達は負けた」
「数や装備や物資で劣っていても」
「星の者と将兵の強さでだ」
この少ない利点を最大限に活用してというのだ。
「勝ったわ、枢軸の将兵は強くて」
数も装備もかなり劣っていたがというのだ。
「星の者もや」
「皆めっちゃ強くて」
「勝った、有利な点が数少なくても」
例えそうであってもというのだ。
「そこを最大限に使えばな」
「勝てるな」
「そや、そこは頭の使い方でもある」
中里にも話した。
「ほんまな」
「僕等も同じやな」
「神霊さん達との戦でもな」
この塔で行っているこの戦もというのだ。
「結局はな」
「同じやな」
「そや、まさにな」
それこそというのだ。
「そこはな」
「そういうことやな」
「あの時誰もが勝つと思ってた」
リーは決戦の時の自分達も話した。
「星の者も将兵もな」
「まさに万全に万全を期してた」
中里は十星連合の軍事を司る軍務大臣として話した、戦の古都であるので彼が最もよく知っていることだったのだ。
「そうやった」
「その筈がな」
「ほんまな」
それがというのだ。
「負けた、サマルカンド攻略はや」
「ならんかった」
「そや」
まさにというのだ。
「目前での決戦やったが」
「負けたわ」
「負けたことは事実でな」
そうであってというのだ。
「ほんまな」
「それは認めるしかないな」
「そや」
中里に対して話した。
「何度も話してる通りな」
「そしてその負けからやな」
中里はリーのその言葉を受けて言った。
「僕等はどないするか」
「負けても命があるならや」
「そこから学ぶことやな」
「生きてたら何度でもやり直せる」
命ある限りというのだ。
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