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神々の塔

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第五十六話 天空に向けてその一

                第五十六話  天空に向けて
 今一行は珊瑚礁が壁になっている階を進んでいた、海中であるが呼吸はアイテムを用いて出来ていた。
 その中でだ、リーが言った。
「この海は南洋の海やな」
「ポリネシア辺りやな」
 シェリルが応えた。
「熱帯のな」
「そや、泳いでいる魚も他の生きものもな」
「それで環境もな」
「この世界のポリネシア辺りや」
「出て来る獣やモンスターもな」
 彼等もというのだ。
「その辺りやな」
「そやな、しかし」 
 それでもとだ、リーは言った。
「珊瑚礁が壁になっていてな」
「立派な迷宮になってるな」
「海の底でも何処でもな」
 それこそというのだ。
「ごく普通にな」
「迷宮になるな、ならへんのは」
 それこそとだ、シェリルは言った。
「ないわ」
「ほんま何処でもなるな」
「自然の場所でもな」
「森もなって」
「海の底もや、それに前の階はアマゾンで舟で行き来したが」
 それに乗ってというのだ。
「あそこも迷宮やったな」
「川の流れが複雑でな」
「周りは密林で」 
 そのアマゾンでというのだ。
「見事な迷宮やったな」
「そやったな、ほんま何処でもな」
「迷路になるわ」
「その通りやな」
「遊郭とかの階もあったな」
 このことは羅が言った。
「日本の」
「その中やったな」
「花魁さんはおらんかったが」
 それでもというのだ。
「あの階も複雑やったな」
「廊下と部屋が入り組んでいてな」
「障子や襖の向こうから敵が出て来て」
 そうもなってというのだ。
「厄介やった」
「そやったな」
「そしてこの階もな」
「こうしてな」
 リーは氷の刃を放った、そうして上から自分達を襲おうとしていた三匹の鮫を倒してそのうえで言った。
「出て来るさかいな」
「獣やモンスターがな」
「そうやさかい」
「油断は出来へんな」
「全くな、それで今度の神霊さんは」
 カムイは彼等の話もした。
「南洋の神霊さん達や」
「あちらの神話も独特やな」
「ああ、何しろ島と海の世界やからな」
 南洋はというのだ。
「ポリネシアもミクロネシアもメラネシアもな」
「全部やな」
「ほんまな」
 それこそというのだ。
「海と島ばかりや」
「それでやな」
「神霊さん達もな」
 その彼等もというのだ。
「海と縁がない神霊さんなんてな」
「いてはらへんな」
「一柱もな」 
 それこそというのだ。
「いてはらへんな」
「この世界やと全部十星連合の勢力圏やが」
 トウェインはこう言った。 
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