| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生と不思議な自衛官

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第一幕その三

「これまでもカレーについてお話させてもらってきたけれど」
「あらためて思うね」
「日本にどれだけカレーが浸透しているか」
「そしてそのはじまりは海軍から」
「そのことは覚えておくといいわね」
「そうだよ」
 実際にと言う先生でした。
「カレーライスは日本の海軍、帝国海軍で生まれて」
「イギリス海軍のシチューを取り入れて」
「日本のお料理にアレンジして」
「それで生まれたものだね」
「海軍で大々的に食べられたんだ」 
 まずはというのです。
「何しろお肉やお野菜が沢山入っているね」
「そうそう、栄養満点だから」
「カレーライスって」
「そうした意味でもいいお料理なのよ」
「それでね」
 そうしたお料理だからだというのです。
「海軍では定期的にね」
「食べる様にして」
「軍人さん達の栄養状況をよくした」
「そうしたんだね」
「軍人さんが栄養失調で体格もよくないなら」
 そうした状況であったならというのです。
「いざという時困るね」
「戦えないよ」
「とても」
「そんな風だと」
「だからだよ」
 それでというのです。
「海軍ではカレーが定着したんだ」
「定期的に食べて」
「軍人さん達の栄養状態をよくして」
「そして体格向上にも役立てた」
「そうなのね」
「そうなんだ、そして」
 それでというのです。
「陸軍でも食べる様になったし」
「それでだね」
「軍隊以外にも広まって」
「そのうえで定着したわね」
「日本全体に」
「ほら、自由軒も」
 先生は織田作さん行きつけのそのお店の名前も出しました。
「カレーが名物だね」
「そのカレーもだね」
「まずは海軍から」
「あちらから生まれたのね」
「そうだよ、あのお店も織田作さんも海軍とは直接関係がないけれど」
 それでもというのです。
「織田作さんが大好きだったあのカレーもね」
「若し海軍で定着しなかったら」
「もっと言えばイギリスから入らなかったら」
「なかったね」
「そうなるわね」
「そうなんだ、勿論他のカレーもだよ」
 自由軒のカレーだけでないというのです。
「海軍あってだよ」
「ですが」
 ここでトミーが言ってきました。
「海軍それに陸軍もっと言えば今の自衛隊を嫌いな人が」
「日本にはいるね」
「おかしいと思う位」
「ああした人達がいることもね」
「事実ですね」
「うん、けれどね」
 それでもというのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧