ハッピークローバー
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第百十四話 ネットでの愚行その七
「本人さんはな」
「自覚ないのね」
「みたいだな」
「余計に悪いわね」
「まあこの人はバカッターじゃないがな」
「そのうち逮捕されるかもね」
富美子は冷たい目で述べた。
「幼女趣味で」
「そっちでだな」
「いや、ベリヤとね」
ソ連の秘密警察のトップだった彼と、というのだ。
「ほぼね」
「同じだな」
「私同性愛は許せるわ」
真剣な目での言葉だった。
「けれどね」
「それでもだよな」
「幼女はね」
「無理だな」
「もう真面目にね」
それこそというのだ。
「死ねってね」
「思うな」
「味噌汁茶碗に痰吐いてもね」
「同じだな」
「どんなイケメンがやっても」
それでもというのだ。
「その瞬間にね」
「嫌になるな」
「その時点で百点満点でね」
その基準でというのだ。
「マイナス百点よ」
「最低のさらに正反対のだな」
「もうどうにもならない」
「付き合えない人だな」
「お友達でも無理ね」
交際するどころかというのだ。
「もう」
「やっぱりそうか」
「キモ過ぎるわ」
「国立大学出てるけれどな」
「もてないのもね」
「当然だな、ちなみにフランス語喋れてな」
その人はというのだ。
「留学もしてギターも使える」
「スペック高い?」
「それでもな」
「もてないのね」
「仕事も長く続かない」
「そうした事情で」
「ああ、今のところ悪いことはしていないが」
それでもというのだ。
「幼女関係でな」
「それでも無理ね」
「誰でもだな、しかしこの人思うけれどな」
越智は富美子に深刻な顔になって話した。
「自覚なくな」
「バカッターになるのね」
「そうしたことをしてな」
味噌汁茶碗に痰を吐く様なだ。
「それを撮られてな」
「ネットで流されて」
「そうなってな」
そのうえでというのだ。
「バカッターみたいになるかもな」
「まあそこまで下品だとね」
富美子も否定せずに応えた。
「何をしてもね」
「おかしくないな」
「舐めた指でね」
それでというのだ。
「角砂糖取るとか」
「しかねないな」
「そんな人はね」
「自覚なくてな」
「しそうよね」
「そうした馬鹿なことをな」
「ええ、しかしその人まともな人付き合いもね」
富美子は顔を顰めさせたまま言った。
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