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おぢばにおかえり

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第七十八話 教会長さんその三十三

「そもそもね」
「それで子供も駄目になるんですね」
「相手のやる気を見て」
「それを伸ばしていくことですね」
「いさんでいればどんどんよくなるでしょ」
「やろうって思って」
「だからそれを伸ばすの、何しても駄目とか口だけとか」
 そう言うことはというのです。
「駄目よ、それでそんなこと言うと後でね」
「後で、ですか」
「自分に返ってくるわよ」
 そうなるというのです。
「そうなるわよ」
「そうなりますか」
「ええ、そんなこと言う人を言われた人はどう思うか」
「よく思わないですね」
「特に阿波野君みたいな子はね」
「新一君ってはそうですね」
 すぐにわかりました、このことは。
「悪いこと言われたら根に持ちますね」
「それで絶対にやり返すから」
「言った人が忘れていても」
「そうもされるからね、仕返しなんてするものじゃないけれど」
 それをするのが新一君です、あの粘着質には困ったものです。
「それでもよ」
「怨まれないことですね」
「まずはね」
「それが第一ですね」
「いじめや意地悪は怨まれるわよ」
「そうですよね」
 先輩のお話を聞くとわかります、それもよく。
「下手したら一生」
「それで阿波野君みたいな子はね」
「怨むと何の容赦もしないですからね」
「ああした子に怨まれると大変よ」
「それだけで」
「だから千里ちゃんとね」
「まずいじめや意地悪をしないことですね」
 心から思いました。 
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