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新オズの臆病ライオン

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第十幕その七

「何と言ってもね」
「そして冒険をして楽しんでるんだね」
「そうなのよ」
 こう言うのでした、そうしてです。
 今自分達が滞在している街の観光もしていきます、皆で色々な場所を巡って自然公園もそうしますが。
 自然公園はサバンナでした、臆病ライオンは草原の中に所々木があってシマウマやチーター、ヌーやキリンや像がいるその場所を見て言いました。
「僕サバンナ大好きなんだよね」
「君と同じ種族もいるしね」
 腹ペコタイガーは笑って彼に言いました。
「ライオンも」
「そのこともあってね」
 それでと答える臆病ライオンでした。
「それでなんだ」
「サバンナ大好きなんだね」
「うん、この草原と木もね」 
 その二つの世界もというのです。
「いいね」
「うん、外の世界のアフリカの自然だね」
 魔法使いも目を細めさせています。
「素敵な場所だよ」
「アフリカには色々な自然があるんだよね」
 トトが魔法使いに聞いてきました。
「砂漠とかジャングルとか高山も」
「そうだよ、その中の一つとしてね」
「このサバンナもあるんだ」
「そうなんだ」
 魔法使いもトトに答えます。
「こちらはね」
「そうなんだね」
「そしてオズの国にもサバンナはあって」
「僕達も観られるってことだね」
「今からね」
「歩いても安全だけれど」
 ドロシーも言ってきました。
「移動が楽だからバスに乗ってね」
「うん、中を観て回ろうね」
「公園のね」 
 かかしと樵が応えました。
「そうしようね」
「今から」
「皆でね」
「サファリパークみたいだね」  
 そのお話を聞いてボタンは思いました。
「それだと」
「ええ、ここはそうよ」
 ドロシーもそうだと答えます。
「言うならね」
「サファリパークだね」
「そうした自然公園なのよ」
「それで今からなんだ」
「その公園の中を観て回りましょう」
 こう言ってでした。
 ドロシーは皆にバス自然公園の中を移動する為の白と黒のシマウマ模様のそれに乗って中を観回ることになりました。
 するとです、チックが言いました。
「熊はいないね」
「ああ、そうだね」 
 ドウ一世は彼の言葉に頷きました。
「沢山の生きものがいるけれど」
「そうですよね」
「言われてみるとね」
「ここには熊がいないんだね」
 バラも言いました。
「どうも」
「カリダはいるけれどね」
 チックはバラに少し残念そうに答えました。
「そうだね」
「うん、熊はいないね」
「熊は森や山にいるでしょ」
 ジクシー女王が言ってきました。 
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