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星河の覇皇

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第八十五部第五章 北京宣言その四

「悪く言えば調子に乗ってね」
「それで、ですね」
「イギリスや神聖ローマ帝国に攻められ」
「オランダも敵に回し」
「各国から攻撃されて」
「そしてでしたね」
「それまで得たものをね」
 その多くをというのだ。
「失ったわ」
「まだ続いていたので」
「それで、ですね」
「多くのものを失って」
「衰えましたね」
「そうなったわ、それを見れば」
 伊東はさらに言った。
「政治では完勝はね」
「しない方がいい場合もある」
「左様ですね」
「それではですね」
「中央政府にもですね」
「勝ってもらいますね」
「そうよ、そうしてもらって」
 そしてというのだ。
「お互い恨みを持たず」
「そうしてですね」
「そしてですね」
「これからもやっていく」
「連合の中で」
「そうしてもらいたいわね、政治は複雑だけれど」
 首相としての言葉だった、今のそれは。
「こうしたこともあるのよ」
「そうですね」
「では、ですね」
「完勝はしない」
「今回は」
「それが私の考えよ、あとね」
 伊東はこうも言った。
「野党の動きだけれど」
「集権派ですね」
「彼等ですね」
「日本の中の」
「その彼等の動きですね」
「それを見ていると」
 どうかというのだ。
「中央政府と連動してね」
「与党への攻撃を強めていますね」
「そうしていますね」
「そのこともですね」
「総理にとっては」
「そちらは幹事長もいて」
 党の要職である彼がというのだ。
「頼りになる人が議会にいてくれているから」
「対することが出来ますか」
「政策に専念出来ますか」
「そうですか」
「ええ、勿論私も野党に対するけれど」 
 首相即ち与党の総裁としてだ。国家元首なり首相が政党の最高責任者であることは民主主義の特徴の一つだ。
「それでもね」
「幹事長がおられる」
「そして他の方もですね」
「だからですね」
「そのことは安心出来ますか」
「野党のことは」
「そちらは第二として」
 そうしてというのだ。
「第一はね」
「中央政府ですね」
「彼等に向かいますね」
「政治として」
「そうするわ、ただ野党も」
 分権派即ち各国政府と政策が同じ出蟻彼等の政策を支持しているこの政党の者達もというのだ。伊東は冷静に述べた。 
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