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夢幻水滸伝

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第三百三十一話 牽制の為の進軍その六

「持久戦でもええ、アリゾナ州でトウェインさんが勝ったらな」
「トウェイン様はアリゾナ州を掌握されます」
「そしてこのユタ州にも軍を送ってくれますね」
「そうなればこちらのものです」
「勝利は間違いないです」
「そうなるさかいな、今は焦らんでな」 
 そうしてというのだ。
「無理もせん、確実に勝てると思えば攻めて」
「そうでないと思えばですね」
「守りに徹する」
「そうすればいいですね」
「そや、ただ敵の航空戦力は叩く」
 これは行うというのだ。
「徹底的にな、ここに来るまでも真っ先に敵の空港に攻撃を仕掛けてや」
「敵の航空機を徹底的に破壊し」
「かつ飛兵も倒しました」
「そして片っ端から捕虜にもしました」
「そうして航空戦力を奪ったが」
 今も空には自軍の航空機や飛兵が展開している、ソルトレークシチー周辺の制空権は既に掌握しているのだ。
「州全体のな」
「敵の航空戦力は奪う」
「そうしていきますね」
「これからも」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「空からの攻撃は行うで」
「敵の援軍に対して」
「そうして戦力を奪う」
「そうしていきますか」
「敵の継戦能力もな」
 それもというのだ。
「軍事施設を空から攻撃してな」
「そうすればですね」
「敵は戦えなくなりますね」
「数があろうとも」
「武器や物資がなければ」
「そうなるからな、焦らずな」
 またそうならない様に言うのだった。
「そしてや」
「戦いますね」
「今は」
「そうしますね」
「そや、じっくりとな」
 攻めるとだ、こう言ってだった。
 オニールはソルトレークシチーを囲みそのうえで持久戦に入った、彼は決して焦らずそうして戦うのだった。
 エリカはオレゴン州から十万の軍をネバダ州に入れた、そしてだった。
 荒野を進みウィネマッカを目指していた、その中で兵達に言っていた。
「まずは州の北部を掌握するけどな」
「焦らず、ですね」
「じっくりと戦う」
「そうすることですね」
「そや、敵軍は今はラスベガスに軍の主力を置いていて」
 ネバダ州で最も有名なこの街にというのだ。
「トウェインさんが率いる主力に警戒してるけどな」
「その数二万」
「結構な数ですね」
「この州の敵戦力の主力ですね」
「まさに」
「それで北側は一万位や」
 そちらに展開している敵戦力はというのだ。
「カーソンシチーの方に残りがおってな」
「あくまでトウェイン様ですね」
「あの方を警戒されていて」
「こちらにはあまり兵を割いていませんね」
「こっちは十万、装備の質も物資の量も上や」
 エリカはこのことも話した、今は軍を止めて昼食を食べている。レーションを口にしながら言っている。 
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