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夢幻水滸伝

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第三百三十一話 牽制の為の進軍その五

「オニールちゃんも出て来るが」
「あの方とも戦われますね」
「そうされますね」
「この度は」
「そうするわ」
 こう言ってだった。
 ミニーは州全体の軍の中で集められるだけを援軍としてソルトレークシチー方面に向かわせることにした、それですぐにだった。
 州全体に軍の集結を命じた、そしてだった。
 籠城戦の用意に入った、それはオニールも見ていて言った。
「包囲するのはええが」
「敵の援軍が集められているとか」
「彼等との戦にもなりますね」
「このままでは」
「そや、街におるのは二万で」
 敵軍の規模は偵察で把握している、空からそして諜報部の情報収集の結果である。
「こっちに来るのは一万三千」
「一万五千のうちで」
「もう留守番以外は動員していますね」
「そうしていますね」
「そうした状況やな」 
 鋭い目になって言うのだった。
「ここは」
「そうですね」
「それに対してどうするか」
「それが問題ですね」
「そや、援軍の存在が厄介や」
 オニールは難しい顔で話した。
「何と言ってもな」
「左様ですね」
「それではですね」
「まずは敵の援軍を攻撃する」
「そうしますか」
「包囲は続ける」
 ソルトレークシチーへのそれはというのだ。
「このままな、そやけどな」
「それでもですね」
「敵の援軍を叩く」
「そうしますか」
「包囲に六万残して」
 そうしてというのだ。
「残り四万でや」
「敵の援軍を攻撃しますか」
「そうされますか」
「この度は」
「そうしよか、ただおいらはここにおる」 
 包囲する軍の中にというのだ。
「そうするわ」
「キャノン様がおられるので」
「だからですか」
「同じ星の方がおられるので」
「そや」
 その通りだと返事した。
「そやから自分等から行ってもらうで、援軍はプライスとユーリカから来る」
「そこで、ですね」
「それぞれ叩きますね」
「そうして戦いますね」
「そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「敵の援軍を断つ、それぞれ二万送り」
 プライス、ユーリカそれぞれの方面にというのだ。
「敵軍をな」
「迎え撃ち」
「そして倒しますか」
「そうしますか」
「出来ればな、ただ無理はせんことや」
 それはしないことだとだ、オニールは将帥達に話した。
「決してな」
「若し勝つことが難しいなら」
「それならですね」
「守りに徹する」
「そうすることですか」
「この戦は急いでへん」 
 オニールはこのことを話した。 
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