新オズの臆病ライオン
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第十幕その二
「動きやすくていいですね」
「そうでしょ、じゃあ皆で楽しみましょう」
ドロシーも言ってでした。
皆でバスケットボールを楽しみました、皆コートの中で動き回りボールを手に跳んだりはねたりしてです。
心から楽しみました、その後で魔法使いはタオルで汗を拭きながら言いました。
「いやあ、いい汗かいたね」
「全くだね」
腹ペコタイガーも言います。
「すっきりしたよ」
「時にはスポーツもいいものだね」
「僕は毎日お散歩して駆け回ってるけれど」
トトも言ってきました。
「バスケットボールも好きなんだ」
「君はボールが好きだからね」
かかしがトトに応えました。
「それでだね」
「しかし皆よく動いたね」
勿論樵もそうでした。
「バスケットボールもいい運動になるよ」
「そうでしょ、丁度バスケットボールの試合を観戦するし」
それでと言うドロシーでした。
「私達もって思ったのよ」
「いい判断だね、私は普段あまり運動をしないけれど」
それでもと言う魔法使いでした。
「今言った通りにね」
「時にはよね」
「汗をかくのもいいね」
こうドロシーに言いました。
「本当に」
「そうでしょ」
「凄くね」
「それで時間を決めて選手を交代する様にしてよかったね」
かかしはこのことを指摘しました。
「今回の試合は」
「だってドウ一世さんやお人形の女王様がいてね」
「僕やかかし君もいるからね」
樵も言ってきました。
「人間の身体じゃないから疲れない人達が」
「チックもだしね」
今は彼と一緒に遊んでいるボタンが言ってきました。
「そうした人達がずっと試合に出ていたらね」
「疲れる身体の人達にとってハンデでしょ」
ドロシーはチックにもお話しました。
「そうでしょ」
「そうだよね」
腹ペコタイガーもその通りと頷きます。
「あと僕や臆病ライオン君も足速いしジャンプ力もあるし」
「そのことも考えたし」
それにと言うドロシーでした。
「あと皆が公平に試合を楽しめるし」
「色々考えてだね、凄いよ」
臆病ライオンはここまで聞いてドロシーを純粋に褒め称えました。
「流石ドロシーだよ」
「そう言ってくれて嬉しいわ、それじゃあね」
ドロシーはあらためて言いました。
「これからもね」
「楽しむんだね」
「そうしましょう」
こうお話してでした。
皆はそれぞれの普段の服に着替えました、尚かかしと樵はずっとそのままの外見で臆病ライオンと腹ペコタイガー、トトも同じでした。
このことについてです、トトは言いました。
「そういえば僕達ユニフォーム着なかったね」
「だって貴方達はどのチームって言えば皆わかるでしょ」
ドロシーはトトににこりと笑って答えました。
「だからよ」
「それでなんだ」
「かかしさんと樵さんとね」
「僕達はだね」
「ユニフォームはいらないと思って」
「それでだね」
「用意しなかったの。着たかったのかしら」
ドロシーはここでふと思いました。
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