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イベリス

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第百三十二話 イベリスその十三

「努力や経験はです」
「消えないですね」
「そうです」 
「絶対に」
「ですからこれからもです」
 速水は微笑んで話した。
「努力されて下さい」
「わかりました、そうします」
「そうすれば必ずです」
 速水は咲への話を続けた。
「小山さんは幸せになれます」
「そうですか」
「絶対に、そして」
「そして、ですか」
「その努力が幸せになりますので」
「これからもですね」
「努力して下さい、勉学にです」
 これに加えてというのだ。
「他のあらゆることについて」
「努力することですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「そうされて下さい」
「そうします」
 咲はこの時も確かな声で答えた。
「絶対に」
「では」
「はい、本当に」
「人生色々なものごとがありますが」
「それでもですね」
「前に進まれて下さい、そうされれば」
 速水は先にこうも言った。
「私が占わせてもらった通りに」
「幸せな一生をですね」
「過ごせます」
「じゃあ励みます」
「是非。ではです」 
 咲にここまで話してこうも言った。
「今日も宜しくお願いします」
「わかりました」
「お茶をお願い出来ますか」
 仕事の話もした。
「一杯煎れて欲しいのですが」
「ミルクティーですね」
「そちらを」
 この紅茶をというのだ。
「お願います」
「それでは」
 咲も答えた、そうしてだった。
 早速ミルクティーを煎れた、それを飲んだ速水は笑顔で美味しいと言った。咲もその笑顔を見て自分もそうなった。


第百三十二話   完


                     2023・10・23 
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