星河の覇皇
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第八十五部第四章 メキシコの思惑その四十一
「しかし連合では」
「それがなく、ですか」
「幸せに過ごせています」
「市民としてですね」
「そしてこの仕事も」
これもというのだ。
「誇りを持って行えるので」
「いいのですね」
「そう考えています」
「それは何よりですね、では」
「はい、それでは」
「これからもですね」
「この仕事を続けていきます」
老婆はドトールに笑顔で話した、そしてだった。
ドトールは家に帰り後は家庭の時間を楽しんだ、だが次の日からはまた仕事だった。そして彼のことをだ。
ガラサは夜に自分の周りの者達に酒を飲みつつ話した、飲んでいるのはメキシコ名物であるテキーラだ。
そのテキーラをロックで飲みつつこう言った。
「ドトール長官がメキシコに生まれていれば」
「キューバでなくですね」
「我が国に生まれていれば」
「その時は、ですね」
「メキシコ警察のだ」
即ち自国の警察のというのだ。
「長官にだ」
「なってもらっていましたね」
「左様でしたね」
「そうなってもらっていましたね」
「そうだった」
こう言うのだった。
「出来る人物だからな」
「はい、辣腕家であり」
「組織をよく統括し」
「そして書類仕事も迅速です」
「派手さはないが」
それでもというのだ。
「あの様にな」
「そつなくこなせるならですね」
「それならですね」
「我が国に生まれていれば」
「警察長官ですね」
「我が国のな、警察は国の治安の要だ」
何といってもというのだ。
「だからな」
「それだけにですね」
「警察のトップは重要ですね」
「どういった人物を就けるか」
「そのことがですね」
「重要だ、だからな」
それでというのだ。
「メキシコ生まれならなと思う」
「残念ですがキューバ生まれで」
「そして中央警察におられる」
「このことがですね」
「残念だ、今の長官はそろそろ引退でだ」
任期が迫っていてというのだ。
「後任者はまだな」
「決まっていません」
「だからですね」
「首相もそう言われますね」
「左様ですね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「まだだ」
「次の警察長官が決まっていない」
「このことは問題ですね」
「やはり」
「誰にすべきかとだ」
その人選をというのだ。
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