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夢幻水滸伝

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第三百二十九話 ダイナマイト王その八

「頭の出来もです」
「あまり違わへんですね」
「力もですね」
「どれも種族によって多少違って得意不得意もありますが」
「本人の努力次第で補えますね」
「はい」
 オニールはまさにと答えた。
「そうですね」
「そうです、ですからオニール様も」
「こっちの世界では蛙人でもですね」
「人間であられる時と同じ様に」
 まさにそうした感じでというのだ。
「動けます」
「そうなのですね」
「そして」
 さらにだ、監督はオニールに話した。
「これからのことですが」
「どうしていくかですね」
「主な街や村の市長、村長の方々がお話したいとです」
「言われてますか」
「どうされますか」
「経済のお話でしょうか」 
 オニールは監督の話を聞いてまずはこう思った。
「それとも労働の」
「いえ、より大きな」
「そうしたですか」
「お話で。この州全体のことに関わる」
「そうしたものですか」
「そうです、どうされますか」
 神妙な顔でだ、監督はオニールに問うた。
「このお話は」
「聞かせてもらいます」
 即座にだ、オニールは監督に答えた。
「別にミズーリ州から出て行けとか経団連を解散しろとかやないですね」
「まさか」
 有り得ないとだ、監督はオニールに言葉を返した。
「そんな筈がありません」
「そうですよね」
「オニール様を追い出してどうするのですか」
 その神妙な顔で言うのだった。
「この州の為に心血を注がれ結果を出されているのに」
「それならですね」
「はい」
 絶対にというのだった。
「有り得ないです」
「おいら別に追い出されるまで悪いことをしてるとはです」
「思い当たることはないですね」
「そうですさかい」
「それはないです、それにです」
 監督はさらに話した。
「経団連を解散なぞ」
「有り得へんですね」
「経済を動かす組織を潰しては」
「まともな経済活動が出来へんですね」
「はい」
 その通りだとだ、監督は答えた。
「まさに」
「そうです、ですから」
 それでというのだ。
「どちらもないです」
「それで州全体のお話ですか」
「そうです、ではお話を聞かれますか」
「そうさせてもらいます」
 是非にとだ、オニールは監督に答えた。
「ほな市長さん村長さん達と」
「お話を聞いて頂きますね」
「そうさせてもらいます」
 こう話してだった。
 オニールはセントルイスに赴きそこに集まったミズーリ州の主な街や村の代表達と会った、そうしてだった。
 街で最も格式のあるホテルの会議室で上座に座らさせられてだ、彼等に言われた。 
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