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星河の覇皇

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第八十五部第四章 メキシコの思惑その三十六

「知りませんでした、ですが男の子ですか」
「そうです」
「わかりました、ではその孫をです」
「これからですね」
「慈しんでいきます」
「その様に、やはり家庭はです」
 孫との付き合いも含めてというのだ。
「円満がですね」
「第一ですね」
「そうです」 
 ドトールに笑顔で話した。
「まさに」
「そうですね」
「わしにしても」
 占い師の老婆は自分のことも話した。
「家庭がありまして」
「それで、ですか」
「中々です」 
 家庭のことがというのだ。
「苦労していまして」
「それで、ですか」
「円満であれば」
「いいとですか」
「日々痛感しています」
「そうですか」
「はい、やはり家庭は」
 何といってもというのだ。
「円満がです」
「一番いいですね」
「何もなく」
 そしてというのだ。
「平和であることがです」
「何といってもですね」
「よくて」
「私の家庭はですか」
「円満であるならば」
 それならというのだ。
「第一です」
「やはりそうですね」
「いや、わしは旦那が女好きで」
 老婆は苦笑いで話した。
「若い娘を見ますと」
「その時はですか」
「もうすぐに目がいきまして」
「それで、ですか」
「夫婦喧嘩が絶えません」
「それはまた」
 ドトールも話を聞いて老婆の側に自然に立って述べた。
「大変ですね」
「もう九十だというのに」
 そうした年齢でもというのだ。
「しかしです」
「目がいってですか」
「もうだらしなくなって」
 鼻の下を伸ばしてというのだ。
「その度にです」
「ですか」
「このことは」
「大変ですか」
「全く、男というのは」
 ドトールに愚痴を言っていくのだった。
「幾つになっても」
「女性が好きだと」
「二十の時からそうで」
 それでというのだ。
「九十になってもです」
「変わらなくてですか」
「女の子が好きで」
「可愛い娘を見ると」
「そっちにです」
「目がいって」
「声をかけることも」
 これもというのだ。
「しますから」
「行動もですか」
「伴っています」
「言葉だけでなく行動も大事といいますが」
「そうした行動はです」
 どうにもというのだ。 
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