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神々の塔

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第五十話 眠りと死その十

「しかしだ」
「時と場合によりますね」
「日本の漫画家の神霊達はだ」
 その彼等の話もするのだった。
「眠ることは負けとだ」
「そう思って」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「徹夜に励んだがな」
「あれはあきませんね」
「少しでも眠ることだ」
 そうすることが大事だというのだ、手塚治虫の様に徹夜が普通の生活ではよくないというのである。
「そうしないとだ」
「あきませんね」
「これは眠るべき時にもだ」
「眠らへんかった」
「そうだ、少しと言ったが」
 眠るべきとだ。
「十五分やその辺りではな」
「あきませんね」
「そうだ、だが戦の時はな」
「眠らずに」
「私と戦いそしてだ」
「勝つことですね」
「そうするのだ、いいな」
 こう言って眠らせる攻撃を繰り出していく、だが。
 一行は助け合い例え眠りそうになっても目覚めさせ合って戦った、そうして神霊に徐々にダメージを与えていき。
 ヒュプノスにも勝った、それで綾乃は言った。
「ほな宿屋に戻って」
「眠るか」
「死んだ様にだな」  
 ヒュプノスだけでなくタナトスも言ってきた。
「そうするな」
「激しい戦の後だからな」
「お風呂に入って身体清めて」
 そうしてとだ、綾乃は答えた。
「勝ったお祝いの宴楽しんで」
「それからか」
「ゆっくりとか」
「死んだ様に眠ります」
 微笑んで答えるのだった。
「是非」
「そうするのだ、それと言い忘れたが」
 タナトスは温和な笑顔で話した。
「寿命が来て完全に死んでもだ」
「復活出来へんでもですね」
「一時の眠りでだ」
「また生まれ変わりますね」
「死はそれまでの眠りだ」
 次の生を迎えるまでのというのだ。
「そうなのだ」
「そう思うと死と眠りは」
「やはり近い」
 そうだというのだ。
「これがな」
「そうなりますね」
「恐ろしいと思うが」
 人はというのだ。
「死をな、しかしな」
「そう考えますと」
「恐ろしいものではないな」
「生まれ変わると思いますと」
「だから安心していい」
 死についてはというのだ。
「恐れることはな」
「なくて」
「受け入れることだ、神霊でないとだ」
「死にますね」
「生あるものはな」
 その全ての者はというのだ。 
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