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星河の覇皇

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第八十五部第四章 メキシコの思惑その三十

「そしてです」
「そのうえで、ですね」
「捜査もしていき」
「警察全体としてですね」
「行っていきます」
「それでは」
 二人でこう話した、そしてだった。
 アラガルは自分の職場に戻りドトールは会議室に入った、中央警察本庁の会議室の中でも最も大きなものにだ。
 そこに入ってだ、ドトールは列席している面々に言われた。
「北京星系の警備は問題ありません」
「あくまで今のところですが」
「おかしな組織は見られません」
「個人でもです」
「テロの心配はありません」
「それは何よりです、ですが」
 ドトールは報告に強い声で返した。
「最後の最後まで、です」
「来は抜かないことですね」
「会議が終わるまでは」
「それまでは」
「中国警察と協力して」
 仲がいいとは言えないこの組織と、というのだ。
「そしてです」
「そのうえで、ですね」
「何も起こらない様にする」
「警備を固め」
「チェックも厳重にですね」
「無政府主義者も入っているそうですね」
 ドトールはこのことを確認した。
「左様ですね」
「はい」
 警視長の階級の者が一人その席から言ってきた、五十代位の赤髪のアジア系の顔立ちの灰色の目の女だ。
「何人か」
「前科はなくともですね」
「何かとです」
「物騒な組織とつながっていて」
「ネット等での主張もです」
 サイトやブログ、ツイッターでのそれもというのだ。
「過激なものばかりで」
「今は、ですね」
「北京星系に潜入していることがです」
 このことがというのだ。
「はっきりしています」
「だからこそ」
「はい、警戒しています」
 その無政府主義者達をというのだ。
「合わせて八人北京に来ていますが」
「八人全員をですね」
「二十四時間体制で監視しています」
「ではこれからもです」
「監視をですね」
「お願いします、そしておかしな行動を取れば」
 その時はとだ、ドトールは話した。
「別件でもです」
「拘束してですね」
「それを機にです」
「徹底した取り調べを行う」
「それで罪状がなければいいですが」
「あれば」
 その時はというのだ。
「逮捕です」
「わかりました」
「別件でも」
 それとは関係のない容疑でもというのだ。
「必要とあればです」
「テロリストについては」
「そしてマフィアやギャングも」
 こうした犯罪組織の者達はというのだ。 
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