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星河の覇皇

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第八十五部第四章 メキシコの思惑その二十九

「それで、です」
「ご自身で、ですか」
「通勤はです」
「常にですか」
「自分で運転して」
 そしてというのだ。
「そうしています」
「そうなのですか」
「ですから」
「お仕事が終われば」
「その足で向かいます」
 正確に言えば自分が運転している車でというのだ。
「そうします」
「そしてですか」
「孫のことは」
 是非というのだ。
「占ってもらって」
「安心されますか」
「当たる当たらないに関わらず」
「言ってもらうとですね」
「安心出来ますね」
「それはありますね」
 アラガルも答える、占いは当たる当たらないも大事だがそれ以上に言ってもらって安心することによさがあるというのだ。
「確かに」
「そうですね、ですか」
「今日は」
「そうしてもらいます」
 占ってもらうというのだ。
「そう考えています」
「では」
「普段は占いはしてもらわないです、特に」
 アラガルに対して話した。
「仕事のことでは」
「占いは、ですか」
「よい占いに安心しても悪い占いに不安になっても」
 そのどちらでもというのだ。
「感情が入るので」
「それで捜査に影響が出る」
「そのことが考えられるので」
 だからだというのだ。
「私はです」
「お仕事にはですか」
「占いはです」
「入れないですか」
「それ以上に偏見は」
「特にですか」
「入れません」
 そうするというのだ。
「絶対に」
「占い以上にですね」
「そう心掛けています」
「若し偏見を入れますと」
 捜査、それにというのだ。
「その時はです」
「冤罪を生み出しますね」
「そうなりますので」
「だからですね」
「それは気をつけています」
「そうですね、警官は法律によって動くもので」
 それでとだ、アラガルも述べた。
「何があってもです」
「偏見を入れますと」
「それがそのままです」
「冤罪の温床になる」
「実際にそれで悲劇が起こりました」
 冤罪、それがというのだ。
「数多く」
「それも人類の歴史ですね」
「残念なことに」
「そのことを踏まえて」
 頭に入れてというのだ。 
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