おぢばにおかえり
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第七十八話 教会長さんその二十三
「評判いいです」
「好きな相手には優しい子なのはよくわかるわ」
「嫌いじゃない人達には公平ですし」
差別はしないとも言っています。
「嫌いだとマックスで嫌っても」
「親戚の人達に対してもよね」
「お二人大叔母さんがおられるんですが」
天下茶屋のこの人達のことを思い出しました。
「物凄く大事にしています」
「そのことはいいことね」
「はい、ただ」
その反面です。
「父方のお祖母さんはお祖母さんじゃないですし」
「その人にはそうなのね」
「それで叔父さんのお一人にもです」
「嫌悪感丸出しなのね」
「嫌いな相手についてはお顔に出ますから」
見てもお話をしてもです。
「一目でわかるんです」
「感情がはっきり出る子で」
「隠すの下手ですね」
喜怒哀楽がはっきりしています。
「本人も隠す気ないですし」
「正直なのかしら」
「正直って言うとそうですね」
新一君はです。
「例え嘘吐いてもわかる感じです」
「態度に出るから」
「はい、ですから」
まさにその為にです。
「いい意味でも悪い意味でも」
「正直なのはいいことでしょ」
「本来はそうなんですが」
それでもです。
「新一君の場合は」
「よくも悪くもなのね」
「嫌いな人に堂々と嫌いって言わないですよ」
普通はです。
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