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新オズの臆病ライオン

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第八幕その六

「あるね」
「そうでしょ、だからね」
「何があってもいい様に」
「余裕もね」
「ある様に予定を組んだんだ」
「そうなのよ」
「過密だとね」
 そうしたスケジュールならとです、臆病ライオンは言いました。
「いざという時にね」
「すぐにスケジュールが破綻するでしょ」
「そうだね」
「だからね、今日もこれでね」
「余裕を以てなんだ」
「スケジュール組んだの、お昼を食べてから演奏会で」
 そうしてというのです。
「夕食、歌劇だけれど」
「それぞれの間にだね」
「結構余裕はあるわ。それで終わったら」
 歌劇までというのです。
「それぞれの宿泊先に戻って」
「休むんだね」
「お風呂も入ってね」
 そうもしてというのです。
「そのうえでね」
「休みんだね」
「朝までね、あと今午前中だけれど」
「特に予定ないね」
「敢えてこれといってね」
「それもだね」
「余裕を考えて」
 いざという時に備えてです。
「この時に催しとかを回すことも考えて」
「空けておいたんだね」
「余裕を以て考えること」
 このことがというのです。
「大事だから」
「最初からそのことを考えてスケジュールを組んだんだね」
「そうよ、余裕を置けるのなら」
「置くことだね」
「何でもかんでも詰めてだと」 
 そうしたスケジュールを組むと、というのです。
「本当に何かあったら」
「スケジュールが破綻するね」
「そうなるから」
 だからだというのです。
「私もオズマもね」
「そうしたことを考えてだね」
「スケジュールを組んだのよ」
「そうだね、それじゃあ」
「今日からね」
「そのスケジュールでだね」
「進めていくわ」
「それじゃあね」 
 臆病ライオンも笑顔で頷きました、そうしてです。
 お昼に皆でスパゲティとピザを食べてでした、それから皆でピアノを聴きます。そのピアノを聴いてでした。
 ドウ一世はにこにことです、こんなことを言いました。
「最高の演奏だね」
「はい、全く以て」
「素敵ですね」
 チックとバラが応えます。
「この演奏は」
「いい曲ですね」
「そして演奏する人もお見事で」
「最高ですね」
「全くだね」
「この曲は野薔薇ね」
 ジクシー女王は曲名を言いました。
「シューベルトさんの」
「あの旅行好きの」
「それでいつも大勢のお友達と一緒にいる」
「ええ、あの人の曲よ」
 バド女王とフラウ王女に答えました。 
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