X ーthe another storyー
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第四十九話 合鏡その十二
「思わぬことが起こるよ」
「夢見で出たんだな」
「そう、けれど」
それでもというのだ。
「冷静に。自分を保って」
「戦っていくことか」
「そうしてくれるかな」
「思わぬことが何か気になるが」
それでもとだ、封真は答えた。
「気を付ける」
「そうしてくれるね」
「そして何があってもな」
例えというのだ。
「俺はだ」
「ことを進めてくれるね」
「そうする、では今日は」
「井の頭公園で」
この結界でというのだ。
「戦ってもらうよ」
「それではな」
「宜しくね」
「ああ、行って来る」
朝の目覚めの前に言った、そうしてだった。
目覚めた封真は日常に戻った、彼は朝食の後登校したがそこで神威に会った、すると神威から言われた。
「次の戦いだが」
「俺しかいないからな」
封真は苦い微笑みを浮かべて答えた。
「今地の龍で戦えるのはな」
「だからだな」
「俺が行くが」
「もしかすると俺もだ」
神威は率直に堪えた。
「行くかも知れない」
「だがお前は」
「今回はな」
「戦わないんじゃないのか」
「だが言われたからな」
それでというのだ。
「行く」
「言ったのは」
「わかるな」
「ああ、そういうことか」
「それでだ」
その為にというのだ。
「俺もだ」
「行くかも知れないか」
「だがお前とは戦わない」
それはないというのだ。
「あくまでな」
「何かあればか」
「動くだけだ、安心してくれ」
「お前の言うことだ」
封真は微笑んで答えた。
「それならな」
「心配はしないか」
「ああ、お前はお前で動いてくれ」
これが封真の返事だった。
「それでいい、だが」
「どうした」
「いや、牙暁は何を知っているんだ」
ふと彼のことを思って言うのだった。
「一体」
「そうだな、気になるな」
神威もそれはと応えた。
「やはり」
「そうだな」
「何か知っていてな」
「危惧を感じているな」
「そのことは間違いない」
こう封真に話した。
「あいつもな」
「そうだな」
「そしてだ」
さらに言うのだった。
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