星河の覇皇
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第八十五部第四章 メキシコの思惑その二十八
「コーヒーカップ占いがありますね」
「ああ、あの占いですか」
「はい、それがありますね」
「ですね、二十世紀から出て来た」
「それをです」
まさにというのだ。
「今思い出しました」
「コーヒーを飲み終えてですね」
「実は。プライベートな話ですが」
アラガルにそのカップの跡を見つつ話した。
「長男が結婚しまして」
「そうなのですか」
「それで今度はじめての子供が産まれます」
「お孫さんですね」
「初孫です」
微笑んで言った。
「私にとって」
「おめでとうございます」
「性別はいいですが」
男女どちらでもというのだ。
「問題は健康かどうか」
「そのことですね」
「やはり何といっても」
「健康第一ですね」
「ですから」
「お孫さんが健康かどうか」
「そのことがです」
こう言うのだった。
「気になっています」
「そうですか」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「若しこれでわかれば」
「コーヒーの跡で、ですね」
「有り難いですね」
「ではわかる人にです」
アラガルは飲みつつ応えた。
「お話下さい」
「コーヒーカップをですか」
「はい」
是非にというのだ。
「その占いのことを」
「そうですか」
「中央警察におられるでしょうか」
その本部にというのだ。
「そうした方は」
「わからないです、ですが」
ドトールはその話を聞いて言った。
「本部の近くに占いのお店があります」
「では」
「そこで、です」
「占ってもらいますか」
「そうしてもらいます」
アラガルに話した。
「これから」
「そうですか」
「コーヒー占いでないかも知れないですが」
「それでもですね」
「コーヒーは飲んだので」
それでというのだ。
「それで思いついたので」
「そうですか」
「はい、仕事が終われば」
その時にというのだ。
「寄ります」
「そうされますか」
「車で」
「長官はお車は」
「自分で運転しています」
「運転手の人は」
「車を運転することが趣味で」
ドトールは笑って話した。
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