ガラクタと言われても

　　　　　　　　　　　　　　　ガラクタと言われても
　須藤美奈子はセットした黒髪をロングにしている切れ長の奇麗な目と艶やかな赤い唇を持ち一五三センチ位でスタイルがいい、塾の先生をしていていつもミニスカートだ。
　趣味はビー玉集めだが友人の水守すみれ一六〇位の背で茶色にしている髪の毛をショートにしたボーイッシュな顔立ちで長身ですらりとしたスタイルの彼女は美奈子の部屋に入って言った。
「いや、いつも思うけれどビー玉がね」
「多いでしょ」
「相変わらず集めてるのね」
「子供の頃から好きでね」
　美奈子は菫ににこりと笑って答えた、今もミニスカートで黒のセーターに白いひらひらとしたそれである。
「そうしてるの」
「そうなのね、ただね」
　菫は美奈子に少し考える顔になって言った。
「ビー玉って安いわよね」
「おもちゃだからね」
　美奈子はそれはと答えた。
「やっぱりね」
「そうよね」
「だからね」　
　それでというのだ。
「手軽に買えるわ」
「それで集められるわね」
「そこもいいのよ」
　趣味としてというのだ。
「本当にね」
「そうよね」
「ちなみに売らないけれど」
　それでもとだ、美奈子はさらに話した。
「この前鑑定してもらったのよ」
「どれだけの価値があるか」
「全部只のガラスだから」　
　その球だからだというのだ。
「おもちゃの簡単に手に入る」
「それじゃあね」
「そう、もうかなりね」
「安かったのね」
「そうだったのよ」
　その実はというのだ。