| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

注意出来ない人

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第二章

「学校さぼることも普通で万引きもカツアゲもね」
「何でもするわね」
「真夜中も騒いで」 
 そうもしてというのだ。
「空き缶とか他の人のお家のところに捨てるし」
「滅茶苦茶よね」
「人見たら罵って意地悪して」
「性格滅茶苦茶悪いわね」
「弱いものいじめ大好きでね」
「最低よね」
「高校も最低でね」 
 通っているそちらだけでなくというのだ。
「あの人自身もね」
「最低ね」
「しかも図々しいことでも有名だし」
「いいところないわね」
「もうどうしようもないから」
 織子から見てもというのだ。
「何をどうしてもあらたまらないからね」
「あの人には言わないのね」
「ええ、それに言っても暴力振るってね」
 そうもしてというのだ。
「うちにも何するかわからないし」
「絶対に酷いことするわね」
「そこまで酷いと」
「言わないのね」
「私もね、注意出来ない人はいるのよ」
 こう雅弓に話した。
「しても絶対にあらたまらない人が。そんな人にはね」
「織子ちゃんも言わないのね」
「そうなの」  
 その輩の家のある方を見つつ話した、そしてだった。
 二人は後日高座が無免許でヘルメットも被らず真夜中に盗んだオートバイで飲酒運転をして事故で死んだと聞いた、その話を聞いて織子は雅弓に言った。
「誰が何いっても全く無駄な位酷いとね」
「ああした死に方するのかしらね」
「そうみたいね」
 こう言うのだった、それからも織子は自分を見つつ人の悪いところは注意していった。だが稀に言わない人もいた。そうした人は常に最早誰が何を言っても無駄な人で皆破滅した。織子はそうした人もいると言いながら人にも自分にも注意し続けたのだった。


注意出来ない人   完


                     2023・12・21 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧