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ハッピークローバー

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第百八話 乱痴気騒ぎはその十四

「屑になるわ」
「そうですか」
「けれどばれてね」
「悪事ってばれますね」
「噂だけれど」
 一華にこう前置きして話した。
「今は南港らしいわ」
「お約束ですね」
「そう、組長さんの奥さんにね」
「それはまずいですね」
「無理にね、他にもあっちの世界でも下衆いことして」
 そうしてというのだ。
「ばれて、リンチに遭って」
「南港ですね」
「その底らしいわ」
「大阪でよく言われますけれど」
「どうも南港は実際にね」
「そういうことにも使われるんですね」
「近所で有名な屑で」
 それでというのだ。
「中学校でも札付きで」
「そうした世界に入って」
「そっちでも最低なことばかりしてね」
「ばれないといいで」
「それがばれてね」
 そうなってというのだ。
「その結果ね」
「南港ですか」
「私は何もされなかったけれど」
「被害者多かったんですね」
「もうご近所でもいなくなってよかったって」
 その様にというのだ。
「言われてるわ」
「相当だったんですね」 
 富美子もここまで聞いて言った。
「その人って」
「ええ、いいところがあるかっていうと」
「ない」
「そこまで言われる人って珍しいと思うけれど」
「俗にそう言われる人はいても」
「現実にね」
 それでというのだ。
「言われる人はね」
「いないですか」
「それでね」
「その人今は、ですか」
「実際行方不明になってるから」
 そうだというのだ。
「だからね」
「実際にですね」
「もうね」
 今はというのだ。
「南港よ」
「そうですか」
「自分しかないと」
「幸せになれなくて」
「そして酷いとね」
「そうもなるんですね」
「そう思ったわ、幸せになるならね」
 そう願うならというのだ。
「自分だけじゃなくて」
「他の人も」
「そして優しさや思いやりもね」
 こうしたものもというのだ。
「忘れないことよ」
「意地悪もしないことですね」
「意地悪された相手は覚えていて」
「助けないですね」
「もう誰もね」
 それこそというのだ。
「表面上親しくしていても」
「実は嫌っていて」
「そうしてくるわ」
「助けないですね」
「そうよ、私も気を付けてるから」
 店長自身もというのだ。 
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