X ーthe another storyー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四十七話 慕情その十二
「そして生きるんだ、いいな」
「これからもですね」
「そうだ、いいな」
「そこまで言われるなら」
哪吒も頷いた、そうしてだった。
彼は祖父に連れられて病院に向かった、庚はその彼を見送ってから封真に顔を向けてそのうえで告げた。
「これからはね」
「俺がですね」
「やってもらうわ」
「やります、神威も彼女もです」
「倒すのね」
「そうします」
このことを約束した。
「絶対に」
「わかったわ、それならね」
「それならですか」
「まずは一人をどうにかしてね」
「彼女をですか」
「そうしたら一対一になるけれど」
それでもというのだ。
「そうなる様にしてくれるかしら」
「わかりました」
封真は確かな声で答えた。
「必ず」
「それではね」
「はい、そしてですね」
「彼もね」
「神威もですね」
「倒して」
そしてというのだ。
「終わらせてね」
「そうします」
「若し一対一になったら」
その時はというと。
「私もね」
「庚さんもですか」
「貴方に渡すものがあるわ」
「あの剣ですか」
封真は真剣な顔で問うた。
「そうですか」
「わかるのね」
「俺の家にあったものなので」
だからだというのだ。
「哪吒が持って行ったこともです」
「聞いていて」
「知っています」
「そうね、地の龍だから」
「はい、俺は」
「そうね、だったらね」
それならというのだった。
「話が早いわ」
「その剣をですね」
「渡すから」
「そしてその剣で」
「全てを終わらせて」
「そうさせてもらいます」
「全てが終われば」
その時はというのだ。
「もうね」
「その時は」
「もうしがらみはなくなるから」
だからだというのだ。
「もうね」
「神威ともですか」
「そして妹さんともね」
小鳥、彼女ともというのだ。
「貴方の思う通りにね」
「暮らせる様になりますね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「もうね」
「そうなることを願います」
「宜しくね」
「そうします」
「それじゃあ」
「その時が来れば」
「またお話するし」
そしてというのだ。
ページ上へ戻る