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仮面ライダーキバ 目に見えないつながり

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第二十七章

「な、何で俺はいつもこんな役回りなんだよおい!」
「だから先輩言わなくていいこと言い過ぎなんだって」
「黙ってさっさと闘えばよかったんやろが」
「わかったら早く行けば?」
「敵はもうすぐそこにいるのだぞ」
「わかってるつってんだろうがよ!」
 また四人に言われ切れる。
「じゃあ行くぞ。いいな!」
「うん。早く行かないと本当にいるだけになっちゃうよ」
「ああ、じゃあよ!」
 良太郎にまで言われやっと敵に向かうモモタロスだった。クライマックスフォームも何かと大変だった。
 紅達の反撃がはじまった。彼等は一直線に突き進み迫り来る敵達を次々に倒していくのだった。
 エンペラーフォームの剣の威力は絶大だった。両手に持ちそれを右に左に振り回しそれでファンガイア達を倒していく。斬られたファンガイア達はその場でガラスの様に砕け散り消えていく。そしてライジングイクサもまたその剣でキバと同じように敵を倒すのだった。
「くっ、このまま来るというのか」
 ビショップは彼等の勢いを見て歯噛みするのだった。
「キバ、そしてイクサ、サガ」
「どうやら俺が思っていた以上に手強いな」
「名護君、また力をあげたか」
 その中でアークとレイはビショップのそれぞれ右と左にいてそこから悠然と戦局を見つつ述べるのだった。
「このままでは突破されここまで来られるが」
「では俺が行きます」
「いや、待て」
 アークはレイが前に出ようとしたところで止めるのだった。
「それには及ばん」
「及ばないというと」
「この戦い。分が悪い」
 アークは戦局をここでも冷静に見ていた。
「下がった方がいいか」
「撤退ですか」
「そうだ。どのみちまだ戦うことはできる」
 こう言って余裕を見せる。
「だからだ。下がるか」
「ビショップ」
 レイは彼の言葉を聞いてそのうえでビショップに対して問うてきた。
「貴方はどう思うか」
「くっ、やはりこうなったか」
 ビショップには最早かつての冷静さはなかった。憎悪に満ちた目でキバ達を見ているだけだ。しかしそれでもまだ判断力は残っていてこう言うのだった。
「やはり私もだ」
「下がるのだな」
「そうするしかない」
 こうアークとレイに対して述べた。
「ここはな。そしてあの城での決戦だ」
「その通りだ。下手にここで話を決めるよりその方が遥かに楽しい」
 アークもまた言うのだった。
「あの城でな。では戻るぞ」
「はい。それではビショップ」
「わかった」
 ビショップはレイの言葉に頷く。そうしてそのうえで人間の姿に戻りファンガイア達に対して告げるのだった。
「撤退です。あの城まで」
 こう言うと何処かへと姿を消した。それを見届けたアークとレイも一旦人間の姿に戻った。そしてそのうえで紅達に対して告げるのだった。
「城で待っている」
「そこで決戦といこう」
「えっ、お城!?」
「まさかそこは」
「そう、そのまさかだ」
 アークが紅と名護に対して答える。
「あの城で待っている」
「思い出深いあの城でだ」
「白峰さん、貴方はまだ」
「また君と闘うかどうかはわからないがな」
 白峰は落ち着いた様子で名護に告げた。
「しかし我々はそこにいる。楽しみに待っている」
「それではな」
 こう告げて彼等も姿を消すのだった。彼等に続いてネオファンガイアやレジェンドルガ達も姿を消した。戦場に残ったのは紅達だけとなった。
「一旦停戦ってこと?」
「そうみたいだな」
 次狼がラモンに答える。彼等はすぐに人間の姿に戻る。紅達もだ。ここでの闘いが終わったことは彼等もよくわかっていたのだった。
 そしてそのうえでであった。彼等もまた話をするのだった。
「さて、これからだが」
「どうするかだね」
 紅は登の言葉に対して応えた。
「アーク達の話だと多分行き先は」
「魔界城だ」
 名護はかつて攻め込んだあの城のことを思い出しながら述べた。
 
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