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新オズの臆病ライオン

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第五幕その七

 絵は忽ちそれまでの十倍の大きさになりました、そこにはオズマを中心としてギリキンの北の国々の主な人達が描かれていました。
「ハイランドとローランドからはね」
「ドウ一世とチック=ザ=チュラブとバラ=ブルーイン」
「イックスからはジクシー女王」
「ノーランドからはバド王とお姉さんのフラウ王女」
「そしてメリーランドからは女王様」
「そしてキャンディマンさんだね」
 臆病ライオンと腹ペコタイガーは描かれている人達を見て言いました。
「今回の会議に参加する人達だね」
「皆描かれているね」
「そうだね」
 トトも見て頷きます。
「この絵にはね」
「そういえばね」 
 ボタンもその絵を見て言いました。
「この人達って僕も馴染みがあるよ」
「ええ、都の宮殿のパーティーでお会いしてね」
 ドロシーも絵を見ながら言います。
「そしてね」
「それから縁が出来たね」
「そうだったわね」
「あの時はサンタさんもいたね」
「サンタ=クロースさんがね」
「今思うと懐かしいよ」
「本当にそうね」
 二人で笑顔でお話します。
「あの時も何かとあって」
「凄い冒険だったね」
「あの時は私はまたカンサスに帰ったけれど」
「今はずっとオズの国にいるね」
「そこは違うわね」
「何かです」
 神宝達五人もその絵を見ています、そうして神宝が言いました。
「オズの国ならではの人達ですね」
「そうだね、ジンジャーブレッドや蝋やキャンディの身体の人がいて」
 カルロスも言います。
「それで子供の王様とお姉さん」
「ずっと生きている奇麗な女王様に」
 ジョージも言いました。
「おもちゃの身体の熊さんってね」
「如何にもオズの国ね」 
 ナターシャも思って言いました。
「この人達は」
「つぎはぎ娘やガラスの猫やチクタクがいて」
 恵梨香はこの人達の名前を挙げて言いました。
「この人達もいるのね」
「うん、けれど知ってるね」
 かかしが五人にお話しました。
「この人達は最初はオズの国の人達じゃないよ」
「死の砂漠は最初この大陸の海岸までなくて」
「海岸やその先の島にある国々は、でしたね」
「オズの国じゃなかったですね」
「また別の国でしたね」
「オズの大陸にあっても」
「死の砂漠は大陸の海岸に移って」
 そうなってとです、かかしはさらにお話しました。
「そして幅もぐっと狭くなったんだよ」
「そうでしたね」
「それでオズの国はずっと広くなりましたね」
「昔と比べて」
「それでギリキンの北の国々もですね」
「オズの国に入りましたね」
「そうだよ」 
 樵も言ってきました。
「今はそうなってるんだよ」
「リンキティンク王の国もでしょ」
 ドロシーはこの国のお話もしました。 
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