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星河の覇皇

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第八十五部第三章 北京星系を見てその五十七

「そう考えると我が国は二十世紀に失敗したことになるがな」
「ロマノフ朝ですね」
「ロシア帝国ですね」
「革命の時に否定しました」
「殺しまでして」
「そうしてしまった、そしてだ」
 それ以降というのだ。
「帝制ではなくなった」
「共和制になりました」
「ソ連もそうでしたし今のロシアもです」
「二十世紀からそうです」
「今も続いて」
「中国もそうだったしだ」
 辛亥革命で清王朝を倒してからというのだ。
「アメリカもな」
「建国の際ですね」
「君主制を否定し」
「共和制を選びました」
「大統領を」
「そうしたが」
 それでもというのだ。
「権威はな」
「捨てたか得なかった」
「これはトルコもブラジルもでしたね」
「帝制を否定し」
「そして今に至りますが」
「どちらにしてもですね」
「共和制になり」
 それでというのだ。
「権威は弱いですね」
「どうしても」
「共和制には共和制のメリットがありますが」
「それでも」
「権威が弱い、大統領は王より下でだ」
 その舘派であることをまた言った。
「王は皇帝が任じる」
「そうなるので」
「どうしてもですね」
「皇帝には膝を折る」
「大統領はそうなりますね」
「そうしない大統領はだ」
 それこそという口調での言葉だった。
「韓国だけだ」
「あの国だけですね」
「そうした国は」
「大統領が皇帝より上とでも思っているのは」
「あの国位ですね」
「あの国は自分達が日本より上だと思っている」
 この時代でもそうなのだ。
「だからな」
「日本の天皇もですね」
「皇帝と認めない」
「そうなのですね」
「あくまで」
「あの国だけはな」 
 まさに韓国だけはというのだ。
「認めない、中央政府大統領は流石に認めるが」
「それでもですね」
「日本の天皇は認めないですね」
「あの権威は」
「何があっても」
「エチオピア皇帝はほぼ眼中になくな」
 こちらの皇帝についてはそうだというのだ。
「ローマ教皇がいいが」
「日本の天皇については」
「どうしてもですね」
「認めないですね」
「左様ですね」
「日本より上ならだ」
 韓国がというのだ。
「連合四大国であり皇帝を戴いている」
「四大国より上にある」
「連合第一の国になりますね」
「そうもなりますね」
「あの国はとにかく日本よりも上にあるとだ」
 それこそあらゆることでだ。 
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