星河の覇皇
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第八十五部第三章 北京星系を見てその五十五
「流石にな」
「中央政府大統領もですね」
「誘えないですね」
「そして日本の天皇やエチオピア皇帝も」
「左様ですね」
「皇帝はな、そうした国々は首相ならいい」
バチカンなら枢機卿となる。
「しかしな」
「それでもですね」
「そうした政府の国家元首は誘えない」
「そうしたお話に」
「とてもな、連合は階級はないが」
このことは事実でもというのだ。
「どうしてもだ」
「権威はですね」
「それは存在しますね」
「現実として」
「制度化されていなくても」
「その権威を認めることもだ」
このこともというのだ。
「やはりな」
「成っていけないですね」
「国として」
「どうしても」
「そうだ、だから私もな」
連合屈指の大国の国家元首でもというのだ。
「そうした方々にはだ」
「権威を認めてですね」
「敬意を以て接しますね」
「そうされますね」
「権威を否定するならだ」
その場合はというと。
「政治家にはな」
「なれないですね」
「それでは」
「少なくとも国家元首には」
「他国の権威を否定してはだ」
そうすると、というのだ。
「国家元首としてはな」
「問題がありますね」
「それだけで」
「それも非常に」
「日本の天皇は皇帝である」
その立場であるというのだ。
「認めないとな」
「日本とはまともに付き合えないですね」
「それでは」
「少なくとも連合ではそうですね」
「この国の中では」
「マウリアもそう認めていてだ」
そしてというのだ。
「敵であるエウロパもな」
「日本の天皇は認めていますね」
「皇帝であると」
「インペラトールと呼んでいます」
エウロパの公用語であるラテン語でそうしているのだ、この国の第一公用語はローマ以来のこの言語であるのだ。
「即ち皇帝と」
「軍の最高司令官という意味ですが」
「まさにですね」
「それこそが皇帝です」
「その称号です」
「そうだ、そしてだ」
まさにというのだ。
「エウロパですら認めるならな」
「それならですね」
「連合の中にある我々もですね」
「当然として認めるべきですね」
「日本の権威を」
「それ位当然のことだ」
グリーニスキーは確かな声で述べた。
「まさにな」
「左様ですね」
「政治家ならば」
「そして国家元首ならですね」
「尚更ですね」
「権威を否定してもいい」
日本の皇室の権威でもその他の権威でもだ。
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