神々の塔
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第四十七話 諦めないことその十三
「そやからな」
「ここはな」
「水もやな」
「飲もうな、そしてな」
「すっきりしてやな」
「朝飯食って」
風呂から出たらというのだ。
「冒険の再開や」
「そうするな」
「そや」
「そやな、ほなな」
メルヴィルは中里のその言葉に頷いて言った。
「水も飲んで風呂で汗かいて」
「酒抜いてな」
「また冒険や」
「そうするで」
「しかし綾乃ちゃんは全く平気やな」
シェリルも二日酔いで苦しんでいる、その中でただ一人けろっとした顔の綾乃を見てそのうえで言った。
「私等の中で一番飲んでたのに」
「ビールどれだけ飲んだやろ」
「十八リットルやったわ」
シェリルは正確な数を話した。
「一・八リットル十杯やったからな」
「それだけやね」
「飲んでたわ」
「そやってんね」
「ビールもそれだけ飲むとな」
酒の中ではアルコール度が然程高くない酒でもというのだ。
「流石にな」
「二日酔いになるんやね」
「けど綾乃ちゃんはな」
「何ともないで」
「ほんま強いな」
シェリルはしみじみとした口調で述べた。
「酒豪や」
「ここでもそう言うん?」
「他に言うことないわ」
これがシェリルの返事だった。
「ほんまな」
「そうやねんね」
「けれどお風呂にはな」
「一緒に入ろうね」
「女の子二人でな」
「他の子は男湯で」
残る八人はというのだ。
「うち等はそやね」
「そやな、ほなまずはサウナや」
「身体洗って」
「それからな」
「そこで思いきり汗かこうね」
「お風呂に入ったらな」
「うちもサウナ好きやし」
ただ一人平気な顔で笑って話した。
「ほなね」
「そうしよな」
「湯船も水風呂も入って」
「そのうえでな」
「何もかもすっきりしようね」
一行は綾乃以外は何とかという感じで前に進みつつそうした話をしていた、そして風呂に入ってだった。
水分も捕球して完全復活した、そのうえで朝食を食べまた冒険をするのだった。
第四十七話 完
2023・10・23
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