イベリス
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第百二十七話 告白その十
「それにね」
「それになの」
「飲む時もね」
「付き合ってくれるの」
「一緒に飲むし」
そうもしてというのだ。
「それでね」
「その時もなのね」
「聞くから」
「愚痴言うかも知れないけれど」
「いいわよ、吐き出したいものをね」
それをというのだ。
「本当によ」
「全部吐き出して」
「そうしてね」
そのうえでというのだ。
「忘れることよ」
「今日のことを」
「そうよ」
こう言うのだった。
「その為にはまずはお風呂にじっくりと入るの」
「今みたいに」
「お風呂はこうした時もいいのよ」
愛は咲に確かな声で話した。
「気分転換になるからね」
「それマスターにも言われたわ」
「その通りよ、だからサウナでとことん汗かいてワイン風呂や露店風呂にも入って」
「今日ワイン風呂だったわね」
「そう、だからね」
「ワイン風呂にも入るのね」
「普通の湯舟にも入って。熱くなったら水風呂よ」
それに入るというのだ。
「そこで身体をじっくり冷やして」
「また熱いお風呂に入るのね」
「咲ちゃんもそうしてるでしょ」
「ええ、水風呂に入る回数が一番多いかも」
咲はこう返した、二人共サウナのな中で徐々に汗をかきだしている。汗が次第に玉の様になりそこから滝の様に流れだしている。
「こうした場所だと」
「そうでしょ、それぞれのお風呂でじっくりとあったまって」
そうしてというのだ。
「それで水風呂に入って」
「身体冷やしてまた入る」
「それを繰り返すの、そうしたらね」
「気分転換になるわね」
「そうよ、それでお風呂の後はね」
愛はそれからのことも話した。
「咲ちゃんのお家に行って」
「飲むつもりだけれど」
「付き合うから」
「お酒も」
「ええ、とことんね」
こう言うのだった。
「付き合うから」
「それじゃあね」
「じゃあまずはね」
「お風呂でね」
「気分転換よ、もうサウナで限界まであったまって」
そしてというのだ。
「水風呂に入って気の向くままにね」
「他のお風呂にも入るのね」
「普通のお風呂もワイン風呂も露天風呂も」
そうした風呂達もというのだ。
「ジェットバスもあるし」
「もう色々なお風呂満喫するのね」
「そうしたらもう気持ちがね」
「かなり違ってるのね」
「だからね」
「今はお風呂に」
「とことん入って最後はね」
愛はその時の話もした。
「身体洗うから」
「それは忘れたらいけないわね」
「そうよ、やっぱり身体も洗わないとね」
そうしないと、というのだ。
「お風呂じゃないでしょ」
「お風呂は身体を洗うものだし」
「それで奇麗にもなるのよ、そのこともね」
「大事よね」
「清潔に身体を洗っても」
そうしてもというのだ。
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